2014年5月23日金曜日

都市対抗二次予選 開催中〜代表選考の進捗

都市対抗2次予選が開催されておりますが、本業である9月に韓国仁川で開催されるアジア大会の選手選考も佳境に入ってきました。

今回のアジア大会の候補選手がほぼ社会人チーム所属ということから5月15日に競技力向上委員会を開催し、各JABA大会の視察結果を元に一次登録選手を中心とした選手の状況報告と委員の共有化を図りました。
1次登録選手以外で活躍された選手も今回リストアップし、最終メンバーの絞りこみの参考とすることと致しました。
1次登録外からの代表入りもあり得るということになります。

6月17日がJOC派遣手続き(約30名程度)となることから、各地区担当の競技力委員が2次予選を視察し、その意見を集約し、期限前に選手を30名程度に絞り込む予定としております。

とは言え、これが最終ではなく、JOC派遣手続き(30名程度)選手から7月18日最終登録までに更に最終メンバー24名に絞る作業が残っており、この作業は、選出する側としては厳しい決断を迫られることになります。

各JABA大会で球場を訪れるとJABAチームの選手が私に声をかけてくれるのですが、1人1人の選手の生き生きした顔を想い浮かべると最後の24名を決める際には本当に辛い作業となります。

ということで、今行われている都市対抗2次予選はチームの勝敗よりも私個人的にはアジア代表選手候補の結果が気になるところであります。

候補選手が自チームで「信用されているのか?」というところが代表選出の第1歩であることから、自チームでの起用方法、例えば投手であれば、「エースとして起用されているのか」、打者であれば「何番を任されているのか」などは興味を持つところです。

勿論、自チームでの起用方法だけが選考ポイントではありませんが、自チームでの信頼は大きな選考の要素であることに間違いはありません。
特に社会人のメイン大会である都市対抗、その中でも最も厳しい戦いとなる2次予選における自チームにおける起用、選手の立ち位置は、大いに参考とするところでもあります。

最終的に、選手を選考する際には「日本代表として献身的な働きができるか」というところが大きなウエイトを占めます。
勿論、代表選手に値する技術はあるという前提ですが、同じぐらいの技量があれば、日の丸のために頑張れるかというメンタリィテーの部分で決定することとなります。

多くのプロ選手を排出ている社会人野球ですが、代表選手に成れなくてドラフト1位指名を受けたという選手も少なからずいます。
別に性格が悪いから落選したということではなく、「短期決戦に勝つために必要か、そうでないか」で洩れただけです。

今の日本代表は、アマ代表に限らず、野球が正式競技とされていたオリンピック時代の継続した代表強化とは違い、寄せ集めのチームづくりが殆どです。
したがって、育成すれば凄い選手になるなと思わせるような選手を選出するのではなく、短期でチームとして機能するにはという観点での選考傾向がどうしても強くなります。

これは非常に残念なことですが、特にプロへ選手を毎年排出するアマ代表においては、計画的な強化は図りづらく、致し方ないことと諦めもしています。
逆に、だからこそ、魅力ある、選手が憧れるような日本代表チームが必要であるとも考えながら色々な試みをしているところですが・・・。

話は変わりますが、ドラマの「ルーズベルトゲーム」。
非常に親近感が沸く内容で、社会人野球を経験した方々は、我がことのように置き換えて観ておられるのではないでしょうか?
同じ製造業チームに所属していたこともあり、共感し、私もはまっています。

ルーズベルトゲーム内の青島製作所のような2次予選を戦っている企業チームは、今の全日本代表チームとは違い、何年も賭けてチームを作り上げた想いの大きさが存在します。
よって、選手は、その想いや歴史と伝統を抱えて戦っていく必要があります。
今の時代の選手がその想いを背負っているか、どうかは分かりませんが、都市対抗とはそのようなものです。

2次予選は、単に都市の代表を決めるだけの大会ではなく、チームの威信を賭けた特別な試合、大会です。

選手の皆さんは、チームのために全身全霊を傾けて正々堂々と戦って欲しいものです

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