2014年8月8日金曜日

強化合宿を経て想うこと

前号でアジア大会の強化合宿の総括を致しましたが、その最終日に会見が行われ、
「大会では、どのような戦いをされますか?」というご質問を受けました。
「昨年の東アジア大会から投打の主力選手が抜け、かなりフレッシュなチームになった。」
「投手力は昨年に比べ、世界大会を経験した選手が少ないため未知数な部分がある。」
「打力はそれ程代わらないが、昨年と比較して長打は余り期待できない。」
「また、更に相手(韓国、台湾)の投手レベルもかなり上がっているため、簡単に打ち込めないと思う。」
「したがって、少ない点数を守りぬくという展開になるし、勝つには接戦に持ち込むしかないと考えている。」
と回答したのですが、マスコミの方が飛躍して「守り重視の野球を目指す」という翌日の新聞記事になっていました。
話を要約するとマスコミの方が言うとおりですが、バッティングコーチという立場で全日本活動に長きに渡り携わってきたこともあり、「打ち勝ちたい」という強い想いは特に持っています。
ブログ内でもコメントしているとおり、4年間の集大成の位置づけである今回のアジア大会ですが、間に行なわれた大会に参加した選手がプロに行ったこともあり、大会ごとにチーム構成員が大きく変わるなど、4年間連続した強化が出来たかというと疑問が残ります。
世界大会では何よりも経験が優先します。
環境の問題、審判の問題、海外投手の独特な投球フォームなど、知らないより知っていた方が良いに決まっています。
我々コーチが「アジアの投手はこのような特徴がある」とレクチャーをするよりも「百聞は一見にしかず」で経験することにより、対応策を選手が進んで講じようとします。
今回の大会では、韓国はプロトップスター、台湾もMLB所属の投手が参加することとなっており、我々社会人選手が体感したことが無い、スピードレンジ(球速域)、変化であることは間違いありません。
何度も対戦した相手であれば、事前に策を練ることもできますが、殆どが初めて対戦するわけで、試合を進めながら対応して行くしかありません。
更に、次から次へと良い投手をつぎ込まれると慣れる時間さへも与えてくれません。
結局、最後は本当の打撃技術を持っていなければ打てないということになります。
国内で打っている選手でさへ、またプロの打者でもかなり苦労することとなります。
アマチュアの場合、卓越したバッティング技術を持っている選手は、それ程多くいるわけではなく(そういった打者はプロへ進んでいます)中々打つのが難しいというのは想像できるでしょう。
だからチーム力で攻略していくしかないと思っており、会見のコメントになったわけです。
では、「どうやって崩していくのか?」。
皆さんの興味あるところだと思いますが、戦術になりますのでご容赦下さい。
弱者が必ず負けるということもなく、やる前から悲観する必要もありません。
寧ろ勝って当たり前と評されている韓国チーム、台湾チームの方がプレッシャーはかかると想います。

強化合宿を終えた後のこの1ヶ月で参加した選手の意識がもう一段アップしていることを期待していますし、心の中では「打ち勝つぞ!」といつも思っています。

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