2012年7月27日金曜日

守備陣形~コンパクトな守り

コンパクトな守りを今の全日本チームに求めています。
「コンパクトって、どういう意味?」と質問が来るかと思いますが、簡単にいうとセンターラインに少しずつ各ポジションを寄せて守っていくことです。
例えば、3塁線、1塁線の打球がくる確率は極めて少ないので、1.3塁手とも其々、遊撃手より、二塁手よりに2-3歩程度寄ったポジショニングを行なう。
外野手においては、後方飛球がくる確率よりもライナー性の前の打球がくる確率が非常に高いため、自チームで守っている位置から思い切って5歩程度は、前に守らせて、センターラインのヒットゾーンを消すという守り方です。
はじめは非常にがら空きのゾーンが増えて不安がりますが、慣れてくるといわゆる割り切り的な感覚が出て非常に守りやすくなります。
野球は、センターラインが一番ヒットになるゾーンですからこのゾーンを少しでも狭めることにより被安打数を減らすことができると考えているからです。
投手にとって、一番ダメージが残るのが、良く言われている俗称「カンチャンヒット」です。外野手が下がって守備したために討ち取った詰まった打球が外野と内野の間に落ちるというものですが、これが相当ショックを残します。これを避けたいというのもあります。
とは言え、この守備陣系を行なうにあたっては、外野の走力及び後方飛球に対する勘の醸成が必要だったり、内野手のバックハンド捕球のレベルアップと肩の強さが要求されてきます。ここまで記載したら、コンパクトの意味を理解してもらえると思います。
この反意語は、ワイドに守るという言い方を私は使っています。安打確率のゾーンを無視したオールマイティーな打球処理を考えて守るというやり方。通常、日本のアマチュア野球界で使われている守り方です。いつも1、3塁手が1、3塁線をケアしている。遊撃手も内野安打になり易い、三遊間をケア、2塁手は、ヒットが一番出易いセンターラインよりも1,2塁間をケアしている、外野は、一番安打がでる前の打球よりも確率の低い頭を超える打球を想定して守備を取っているというイメージでしょうか?
意外とポジショニングって通常守っていると当たり前の感覚になって、思い切って変わったことをするという発想にならないものです。
当然、バッターの特性に応じて守備陣系は変化していきますが、コンパクトに守るを基本に、状況に応じた守備体系を随時とっていくことを検討されてはと思います。



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