2015年10月18日日曜日

北海道高野連 指導者講習会に参加して



久しぶりにブログをアップします!
毎日、覗いて頂いた皆様、遅くなり申し訳ございませんでした。

昨日、本日と北海道高校野球連盟の指導者講習会に講師としてお招き頂き、参加してきました。

三年連続で講師を務めさせて頂いています。

野球界では、知る人ぞ知る雨男の私ですが、何故かこの北海道の講習会だけは、必ず好天で、しかも暖かいんです。

北海道高野連の関係者に私を上回る晴れ男がいるんでしょうね。

実は、この北海道高野連ですが、副会長、理事長のご両名が小島姓です。

お二人とも柔和な素晴らしい方です。

ここに講師の私が加わると、小島姓ばかりで、周りの方、当人同士もかなり気を遣います。

開会式で、司会から小島理事長より講師の小島講師を紹介頂きますと何とも妙な感じです。

さて、余談はこれくらいで、今回の講習会では、主に打撃コーチングについて選手達の実技を観ながら進めていきました。

北海道はこれから長い冬の時期を迎えます。

地道な基礎トレーニングの時期に入る訳です。

晴れた日でも、朝方の霜がとけてグランドが使えないという事で屋内練習が中心となるらしいです。

よって、そのような中、選手が飽きないような基本練習のドリルを意識的に
多く紹介を行いました。

それから、バッティングの原理原則について解説しました。

特に股関節から股関節への移動については、難しかったかもしれませんが、今回から触れてみました。

選手の特徴を見抜く力の醸成です!


集まった指導者からは、面白いですねと声かけて貰えましたので、それなりに伝わったのかなと思います。

指導をした内容については、文章にするのが、量が多過ぎて割愛しますが、指導の中で印象的だったことを一つ紹介します。

脇を絞れ と良く打撃指導の現場で使います。
この脇を絞れの意味を集まった選手に尋ねてみると、回答を求めた数だけ、それぞれの受け取り方に違いがありました。

要は、日頃、指導上で言われていることが良く理解出来ていないという現れであり、更に指導者の説明不足という事が伺えます。

指導者も良く分かってなくて使っているのかもと疑念が湧きます。

些細な例ですが、選手と指導者の理解が共有できない限り、上手く行くことはなく、寧ろ悪しき慣習が身についてしまい伸びる要素を奪ってしまうことに繋がります。

今回の講習会の最後の挨拶で、この部分の話をしました。

おそらく参加した指導者は、感じてくれたと思います。

4回目の依頼も早々と頂きました。

来年に向けて、自分自身がステップアップを図らねば!

北海道高野連の皆様、大変お世話にのりました。

小島理事長、ありがとうございました!





2015年9月22日火曜日

第27回BFAアジア選手権大会

社会人代表チームは、3位!



台湾で行われていた第27回BFAアジア選手権大会ですが、社会人で構成されるアマ代表チームは、残念ながら3位という結果に終わりました。

私が率いたチームからバトンを引き継いで初めての国際大会。


勝ち負けよりも経験を優先すべきと考えていますから全く結果について指摘するつもりはありません。


但し、選手の選考、采配について、反省はする必要がありますね。


勝負は時の運と言われますが、日本代表チームはそのような甘い慰めを求めているところではありません。


チームは、一人の監督のものでもありませんし、それ故に、監督だけに責任を被せるような組織にしてはいけません。


実際、監督の発言は、野球界の発言と思って今まで自分自身も戦ってきました。


強化には、あらゆるスタッフが関わっており、その方達ちの想いも理解をして戦わなければなりません。



さて、侍ジャパンのホームページに(侍ジャパンホームページ

「今大会、6連覇という偉業をかけて挑んだ日本だったが、3勝2敗で3位に終わった。敗れた試合はいずれも紙一重の戦いばかり。今後、侍ジャパン社会人代表が国際大会にどのように挑んでいくのか、社会人野球全体の力が試される。」
と試合総評の記事が掲載されました。

何となく、身内の記事だからこそ、素直に受け取れない。
おそらく「僅差だから取り組み方を考えれば、次は勝てる」ということを指摘して戴いたと思うが。
国際大会は、社会人野球が誰よりも一番知っている。
今大会の台湾、韓国のメンバーは最近行われたアジアの他の大会のメンバーよりも少し落ちていることは皆知っている。
目標としている4年後のアジア競技大会の台湾や韓国の構成メンバーはこんなレベルではない。
だからこそ、負けの原因がどこにあったのかは今後しっかり分析する必要がある。
この結果は、アマ球界全体で考えるべき課題であり、強化の問題となる。
現場には結果に一気一憂して貰いたくないが、強化側としては、この結果は、重く受け止めるべきだ。
アマトップの社会人チームがアジアで通用しないという結果に終われば、今後プロ選手の派遣という声があがることも抑えられなくなる。
プレミア12大会が間も無く開催されるが、元々アマチュアが出場していたワールドカップ大会に代わって始まる大会である。
アマチュアが国際大会を経験できなくなるとレベルの低下を招く恐れもある。
当然、世界大会を経験する意味は大きい。
アマからプロで活躍している選手の中には、摂津(ソフトバンク)、杉内、長野(ジャイアンツ)、石川(ロッテ)、大瀬良(広島)を始め、沢山の選手が国際大会の中から育っている。

アマから「国際大会を取り上げないで」というお願いをするつもりは毛頭ないが、もう少し、アマ側もちゃんと強化を含めた情報発信をすべきだとこの記事を見て思った。
この大会へのアマ代表の目的が、正しく伝わってない。
強化に携わる一員として、大いに反省すべき部分である。

残念ながら台湾に出向き、間近で試合を見れていないので、アマ代表の戦いぶりをお伝えすることができないが、
「アマ代表が良い方向に変わって行っているな」と思って頂けるような強化に努めていく必要があるなと改めて感じました。

何れにしても監督、コーチ、選手の皆様、お疲れ様!







2015年9月9日水曜日

アンダー18大会を終えての雑感

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アンダー18歳以下大会、またもや日本は2位と金メダルには届きませんでした。

1対2とたった1点の差なんですが、この1点が中々遠い。

逆転勝ちできる雰囲気を作らせて貰えてないんですよね。

何かこのままやられてしまうのではないかというプレッシャーを常にかけられているわけです。

からだの大きさやバットスゥイングの速さ、投手の球の速さ、野手のスピードなど。

あらゆる面で少しずつアメリカの方が上回っているんですよね。


アメリカが嫌がるのは、日本のいやらしい野球と日本の投手力。

それから、自らのミス、つまり失策ですね。

日本の打力は、あまり警戒していないでしょう。

日本が勝機を見出すには、ロースコアの勝負に持ち込むこととなるわけです。


そういった意味では、決勝戦は日本のペースで進められたと思います。

できれば、先制をしたかっところですが・・・。


アメリカの投手力が良かったといえばそれまでですが、やはり打力不足の感は否めません。

甲子園であれだけ本塁打を放った選手ばかりを揃え、予選でも二桁得点を挙げているにも関わらず、大会を通じて1本の本塁打とは寂しい。

本塁打ばかりが野球ではないですが、やはりもう少し遠くへ飛ばさなければ、どんどん外野が前に守り始め、さらには安打ゾーンも無くなってしまうことに繋がってしまいます


これは、トップチームを除いたアマ代表、大学代表をはじめ全てのカテゴリーに共通した課題となっています

結局、打たなければ勝てないという結論になってしまいます。


今回清宮が4番を打ちましたが、他に4番を打てるような選手が見当たらなかったという点では、清宮頼みという感が強く、その清宮が今回はあまり機能しなかったことは誤算だったと思います。

高校1年生で全てを背負わせられるのは酷ですが。

九国大付属の山本なんかを入れると少し迫力があがったかなと個人的には思いました。

選手選考は、チームコンセプトですから外野がとやかく言うことではないですが。


西谷監督も自チームの大阪桐蔭の豪快な野球スタイルとは違い、守備にも重きを置いたスモールベースボールへと舵を切った戦術をとっていたような気がします。

その中で、今大会でまた株を上げたのが、オコエですね。

彼は、世界基準の身体能力を既に持っており、パワーも兼ね備えています。

野性味を感じ、期待感が一番高かったのは事実です。

オコエに回ればという感じがしました。

途中で怪我もあり、大会が進むにつれて少し疲れを感じましたが、今後の活躍が目に浮かぶものがありました。


打力を上げるということは打ち方そのものを考えなおさなければならないということになります。

フルカウントへの投稿で木製バットへの対応の問題提起をしましたが、実際は、打ち方についてもっと研究をしなければならない。

アメリカの打法は、ステイバックが基本となっており、選手が皆同じ振り方をしているのはお分かりいただけたはずです。

ステイバックとは、兎に角、後ろ足に体重を残したまま、回転しろということなんですが、体力がないから日本人には無理という理由で中々取り入れていかない。

ソフトバンクの柳田や西武ライオンズの森のように軸足を中心として、しっかりと振るといううち方をできる選手もいるわけですからもう少し研究する余地はあると思います。


さて、今大会は高野連(特に大阪府高野連)が主幹となって、本当に献身的に大会運営を行っていただきました。

大会としては、天気は今一つでしたが、大成功であったと思います。

他国のスタッフから「なぜ、内野が土なんだ。
日本だけだぞ!」とやや不満を言われた以外は、参加チームも概ね満足していたのではないかと思います。

改めて、運営に携わった方々に敬意を表します。


一つ残念なことは、最後の決勝の視聴率は18%とプロ野球を完全に凌駕する人気ぶりでしたが、舞洲スタジアムが交通の便があまり良くないこともあるのか日本戦以外の試合の観客が少なかったこと。

滅多に間近で観るチャンスがない、他国選手のプレーやコーチの指導ぶりをもっと多くの指導者に足を運んで観て欲しかったなと思いました。

特に試合前練習を観ると色々な気づきが発見できます。

今回、キューバの練習を見ましたが、日本の指導方法の一つのタオルを片手にシャドウスゥイングをやっていました。

今まで沢山キューバの試合を見てきましたが、中々無い光景です。

日本人コーチ3名が2年前にキューバに指導に行っていますので、その指導を取り入れたのかなと勝手に想像したりしました。


アマチュア野球の指導者は、既に大なり小なり日本代表の育成に既に関与しているわけです。

皆で世界に勝つための選手づくりを考えていかなければなりません

そういった意味で、国内野球の世界に留まらず、世界野球をもっと知って欲しいですね。


今回の日本代表チームは、西谷監督以下非常にまとまった良いチームで、粘りのある非常に素晴らしい戦いを行ってくれ、将来の日本野球への希望を与えてくれたと思います。

それ以上にアメリカのポテンシャルの高さには驚かさせられましたが。

次はプレミア12でトップチーム(小久保ジャパン)が世界に挑みます。

アンダー18の借りを返して、ぜひ金メダルをとって欲しいと思います。

2015年8月20日木曜日

甲子園決勝 仙台育英対東海大相模 試合前日展望!

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決勝は、仙台育英と東海大相模!


前号で仙台育英と東海大相模がやや有利とベスト8の時点で話をしていましたが、両チームで優勝旗を争うことになりました。

なぜ、このふたチームが抜けていると読んだかというと総合力でスキがないと見たからです。

例えば、打てる選手だが守りはあまり得意でないとか、速い球を投げる投手なのだが、ややコントロールに難があり突如乱れるイニングがあるといった心配するような選手や要素が、この両チームには「ない」ときっぱり言えると思います。

その部分が、準決勝での得点差に繋がったのではないかと思います。


野球は、失投とか、失策、四死球などのミス待ちに頼る部分が多いスポーツです。

逆に言えば、このミスの確率を減らすことがリスクヘッジにつながり、まず負けない野球ができます。

そういう戦いぶりがこの2チームには見られますね。


攻撃力と守備は互角! 両チームのエースの出来が鍵!


では、この両チーム戦力分析ですが、まず攻撃力を比較すると打撃力は、仙台育英が優位にあると思います。打線の破壊力は、凄まじいものがあります。

但し、走塁、小技、選手の状況判断の総合力で攻撃を評価すると五分五分と言えると思います。

東海大相模は、激戦区の神奈川予選を勝ち抜いているだけあって、攻め方と相手に対するプレッシャーのかけ方がうまいです。

一人でダメなら、全員でというような戦法を得意としています。

よって、東海大相模は繋がりが攻撃のキーワードとなるでしょう。

次に守備力ですが、いずれのチームも守りは高校レベルを超えていますので、それほど大差なく、これも五分です。

あまり単純なミスは期待できません。

投手力は、疲労の部分も加味するとエースが一人で投げ抜いてきている仙台育英がやや不利と言えます。

が、東海大相模のエース小笠原の準決勝の出来があまり良くなかったので、東海大相模も不安を抱えています。

試合のポイントは、

ズバリ両チームの投手の出来ということになるかと思います。

東海大相模は、小笠原投手が自慢のストレートで右打者、左打者関係なく、序盤グイグイと押せるかが鍵ですね。

変化球、特にスライダーでストライクを取りに行くようなピッチングを行うと仙台育英打線に捕まると思います。

逆に仙台育英においては、佐藤投手が変化球でストライクを簡単に取れるかというところが鬼門となるでしょう。

速い速球だけでは、相模の打線は抑えられません。

特に後半まで投げきるために序盤は変化球を中心とした組み立てができるかというところになるのでしょうか。

仙台育英、東海大相模とも近年の大会の中でもレベル的にトップクラス!



清宮フィーバーで両チームにスポットが当たっていない感じがしましたが、はっきり言ってこの両チームは、近年の甲子園大会の中でも上位に入る素晴らしいチームです。

現段階の清宮以上の力のある選手が複数名連ねています。

そういった意味では、明日の試合は激闘になると予想しますし、楽しみです。


両チームのエースピッチャーの頑張りが絶対条件となります。

お互いの投手とも持てる力を全部発揮してほしいと思います。

いよいよファイナル、熱い試合を期待しています。






2015年8月17日月曜日

第97回全国高校野球選手権大会 ベスト8出揃う!

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第97回全国高校野球選手権大会は第11日の16日、阪神甲子園球場で3回戦の残り4試合が行われ、ベスト8が出揃いました。
12日目の組み合わせは、以下のとおり。
第1試合 早稲田実業 対 九州国際大学付属
第2試合 花咲徳栄 対 東海大相模
第3試合 秋田商業 対 仙台育英
第4試合 興南 対 関東第一
ベスト8の顔ぶれを見る限り、今までの戦いを振り返って、総合的な力で東海大相模と仙台育英がやや抜けているかなというのが正直な印象ですが、連戦となるこれからは、打力の勝負という感じも否めないので、どこが勝つのかは正直分からないですね。
フルカウント様への投稿にも記載しましたが、今大会の今までを振り返って、打者が相対的にいい打ち方をするようになってきたなと思います。
数年前は、イチロー型の上手く打つ好打者タイプが多いなという印象でしたが、ここ数年は下半身を使ってしっかり振り切る打者が多くなったなと思います。
智弁和歌山や大阪桐蔭の打法の影響、さらにはプロ野球の柳田(ソフトバンク)、中田(日本ハム)、森、浅村、中村(西武ライオンズ)の振り切るスイングの影響がおおいにあると考えます。
一方、「この場面は積極的に打つのではなく、次に繋ぐ場面でしょう」というケースでも、見送ればボールのような難しい球に簡単に手を出す選手も増えたような気がします。
確かに思い切りとボール打ちは、紙一重のような感がありますが、やはりチームスポーツですから状況判断が先に立たなければなりません。
この辺りは、改善の余地があるでしょうね。

選手が自主的に試合の流れを読む力の養成が重要となってくるような気がします。

(次のページに続く)

2015年7月30日木曜日

第86回都市対抗野球 日本生命の優勝で閉幕


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大会中盤で、決勝戦の対戦カード予想を書く気でいたのですが、多忙を理由にサボってしまいました。


しかし、昨日の日本生命と大阪ガスとの決勝戦、まさに激闘でしたね。

同じ地区の代表同士の戦いとなって、お互いにやり辛い部分もあったと思いますが、本当に良い試合を展開してくれました。

両チームの必死さが伝わって来て、これぞ都市対抗野球という素晴らしい内容でしたね。


それにしても、バルセロナオリンピックの同志である日本生命 十河監督のチーム育成は、見事だっと思います。

前任の監督から受け取った際は、エース投手、それから4番打者をプロに引き抜かれ、軸を作るというところからのチームマネージメントで大変だったろうと思います。

中堅どころの選手が良く伸びていたなという印象とベテランが上手に引っ張っていました。

昔の日本生命の戦いぶりが脳裏をよぎるほど。

古豪完全復活という感じでしたね。


今大会、正直、全く予想がつきませんでした。

理由は、今年の予選までの状態を殆ど観れなかったことで、チーム状況がどうなっているのか把握できなかったためです。


結果的に、昨年のデータは、今大会に限っては、当てにならなかったですね。

それだけ、新戦力が出てきていることとチームの状況(主力)が変わっているチームが多かったということでしょうか。


まさかベスト4に関東地区のチームが一つも入っていない大会になるとは・・・。

正直、今年も関東なんだろうなと思っていました。


そういった意味では、近畿勢の頑張りは、有力大学生の進路が関東集中の偏重から脱皮するチャンスになりそうです。

最近、九州、四国が全く活躍できていませんので、近畿の強化を見習って、追いつけ、追い越せの精神で強化を切磋琢磨して欲しいと思います。


詳しい大会分析は、毎日新聞の総括が出た後に行いたいと思います。

まずは、十河監督、日本生命の皆さん、おめでとうございました。

それから、大阪ガス 竹村監督、選手の皆さん、立派な準優勝です。お疲れ様でした。


大会結果は、下画面をクリックし、確認下さい。



2015年7月26日日曜日

第86回都市対抗野球 ベスト8へ6チーム

久々にドームへ行って来ました。

いや〜まず気温が高く、暑かった。東京の方が九州より暑い!

選手も暑い中での、屋外での練習、涼しい中での試合と体調管理が難しいでしょうね。



今年3回目となる競技力向上委員会の会議出席が主たる目的でしたので、試合も殆ど観れずという状況でトンボ帰りとなりました。

競技力の委員会の会議内容は、
 1.BFAアジア選手権の日本代表メンバー(社会人選手のみ)の選考
 2.ジュニア研修会の開催
 3.来年度の指導者研修会の開催について
 4.技術研究会
という中味。

会議の内容は、決定事項でないため書けませんが、建設的な意見が多くあり、筒井委員長を軸に競技力委員会の質の向上が図れているのかと感じました。

特に、技術研究会においては、今年のJABA大会視察を通じて、研究会ごとに振り返りを行って頂きましたが、色々な意見が出ていましたので、社会人野球の質の向上に繋げていければと思っています。



さて、第86回都市対抗野球ですが、まず三菱長崎が初戦でヤマハに敗退したことが非常に残念でした。

6年ぶりのハンデが、やはり大きかったのですかね。

地に足がついていないような展開となってしまいました。



本日で、ベスト8へ日本生命、トヨタ、王子製紙、日本新薬、大阪ガス、JR東日本東北が勝ち上がり、2回戦も残すところ、明日2試合となりました。

明日の2試合も信越クラブ対三菱広島、東芝対NTT西日本というカードで、ご覧頂くとおり、明日もし東芝が敗退することになれば、関東勢が全滅という過去にもなかったような展開となってしまいます。


ここまでは、東海地区の安定感と近畿地区のレベルアップが伺い知れる大会となっているのが特徴でしょうか。

連盟的には、関東地区の敗退、特に東京地区が全滅ということで集客という点で心配でしょうね。

関東地区のチームの今後の発奮に期待します。



さてさて、今大会で、一番不気味なのが、JR東日本東北。

本家のJR東日本の陰に隠れて目立ちませんでしたが、非常にバランスの取れた良いチームです。

スーパースター的な存在の選手は、今のところいませんが、投手、攻撃とも、ソツなく試合を進めていける逸材が揃っています。

藤井監督の野球が浸透してきたのかなという感じが強く、スルスルっと勝ち上っていくような気がしてなりません。

とは言え、残ったチームは全て力が均衡しており、今回は、優勝チームを予想するのは、正直難しいです。



今大会、どの試合も接戦で、1球の大切がわかる好試合を展開してくれていますので、観ている方にも必死さが伝わっている思います。

これぞ、都市対抗という好試合を明日以降も期待します。


もっと、打者陣、がんばれ!










2015年7月22日水曜日

第86回都市対抗野球、連日激戦の1回戦

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随分と更新が滞り、大変申し訳ございませんでした。

何かあった訳ではありあませんので、ご心配無用です。


さて、都市対抗野球が東京ドームで7月18日より開幕しました。

1回戦はほとんどのチームがエースを立てて初戦を突破しようとするため、非常に接戦が多くなります。



ここまではの番狂わせは、JR東日本が敗れたことと、東京地区が全滅していること。

ここ数年の東京地区の活躍は、一時期の低迷を脱し、目覚ましいものがありました。

大学生の良い選手も東京地区に集まるようになっています。

第86回都市対抗野球組み合わせ及び結果


その中での全敗は、「喝!」でしょうね。

勝負事ですから、勝ち負けは時の運でしょうが、東京ドームで開催されているのに、東京のチームが全部姿を消すとは。

お客の入りも、軒並みダウンするでしょうね!


大昔にブログ内で取り上げたことがあるのですが、都市対抗野球1回戦の戦い方は、監督とって非常に難しい試合となります。

理由は、予選(同一地区に限る)で敗退したチームの中から3人まで助っ人として選手を選択できるという都市対抗野球のオリジナルの制度。

選出は、投手1名、野手2名のパターンが多いようです。


この制度があるが故に、いつもの監督の違うような采配になってしまうことがしばしば。

というのは、一発勝負ですから、補強された選手をできる限り試合で使い切ろうとする心理が働くこと。


野手は、殆どが先発出場することになりますので、野手は交代するタイミングがキーポイントになります。

一方、投手に関しては、初戦は殆どのチームが自前のエースを先発に立ててくることが殆どです。

いきなり補強選手というのは、珍しいと言えるでしょう。

接戦の試合展開で、特に先発の出来が良い場合は、後半に突入しても先発投手を代え辛くなります。

回が押し迫ってくると監督の頭をよぎるのが、「補強選手を使い切らねば・・・」という感覚です。

「補強したのだから、何とか試合に出場する機会を作らねば・・・」と気を使うものです。

義理人情が働く日本人は、特にこの心理に陥ることが多いでしょう。


このような采配を避けるために、監督がよくやる手が最初から投球回数を決めて、ゲームの流れに関係なく、補強選手を登板させる継投パターン。

一見、思い切りが良い采配に見えますが、ゲームの展開に関係なく、継投するわけですから結果が良い方向に繋がることは少ないと思います。


1回戦は、継投が殆どです。それも、2番手投手が補強選手というパターンが多いですね。


このように、1回戦は、実は普段どおりの野球ができていないことが多くあります。

当然、監督次第ですが・・・。

「監督にとって、普段どおりの野球ができる、本当の都市対抗は、実は2回戦からですかね。」と多くの監督さんが洩らしています。

そういった意味では、初戦の戦いは難しいんですよ。


因みに私が社会人チームの監督をした時代は、補強選手は5名まで許されていましたので、今より補強を使いこなすのは難しいものでした。

大会期間中だけガラッと違うチームカラーに変わっていましたし・・・。



実は、私は、1回戦の先発を出場3度中、2回を補強選手の先発で臨んでいます。

ダメだったら、すぐに交代ぐらいの感覚で、殆どが3イニング以内で交代させています。

この理由は、一つは後半の展開で、上記のような監督心理が働かないような状況にしておくことと大事な場面を補強選手に責任を取らせるのは酷と考えているからです。



補強されて結果を出さないとと焦っている補強選手に輪をかけて大事な場面を託すなど良い結果が出ることが少ないと考えています。

自分も何度が補強選手としてドームに立ちましたが、プレッシャーはなかなかのものです。




単なる1回戦のような感じを受けますが、実は色々な葛藤が渦巻く、難しい1回戦なんですね。

日本一になった監督さんから、「優勝したいなら、義理人情は捨て、鬼になれ」とアドバイスを受けたものです。

鬼にはなれず、でしたが・・・。












2015年6月18日木曜日

都市対抗野球九州予選 第二代表に6年ぶり三菱重工長崎

地道な体力トレーニングが6年ぶり出場の原動力



本日、都市対抗九州予選で見事、九州第二代表を三菱重工長崎チームが獲得しました。

長かったですね〜。

6年ぶりです。

濃淡や山谷は、チームスポーツには、良くあることですが・・・。

ここまで苦労するとはという感じでした。

今日の第2代表決定戦も含めて、勝ちゲームも負けゲームも接戦ばかりで、本当の自力がついてきた証ではと思っています。

観戦には行けませんでしたので、速報をネットで見ながら気が気でなかったですね。


原点回帰


私が監督をやっていた時期に始めた三菱長崎名物、筋力トレーニングですが、前任の開田前監督から新たに復活、今の後藤監督が原点回帰でまた必死に取り組んだようです。

その効果が現れてたということでしょう。

毎日新聞の記事にも、そのようなチームコメントの記載ありました。


毎日新聞:三菱重工長崎、九州第二代表


しかし、個人的には、決して、筋力トレーニングだけの成果ではないと思っています。

体力トレーニングに邁進するという方針に選手全員が信じて取り組んだことが、苦しい場面での団結力となって、乗り越えられたのではと思っています。

負けると色々と言われるのが、勝負の世界ですが、出場ができなかった時代を率いた監督、コーチ、選手の礎があったからこそというのも忘れてはいけないでしょう。


加治前(巨人)、野原(阪神)、岸(千葉ロッテ)とプロ野球経験者を3人も保有しているから勝つのが当たり前ではないかというご意見もあるのでしょうが、社会人野球もそれ程甘くはありません。

一発勝負の(社会人野球)都市対抗は、個の力も大事ですが、それ以上にチームの結束力がなければ勝ち抜くことはできません。

ベンチ入り全員が戦力という意識がチーム内に浸透しているチームが勝てるチームとなるのです。

「監督、コーチは、選手を信じ。

選手が監督、コーチを信じる」

という雰囲気ですね。


7月18日開幕 都市対抗野球本大会


過去、2度、準優勝をしている三菱重工長崎ですが、準優勝をした時は全て第二代表で予選を勝ち上がった時です。

予選で苦しんだ時に本大会で結果を出しているということでしょう。


選手には、呪縛から逃れることができたので、本大会では伸び伸びとプレーをして欲しいと思います。

改めて、チームの皆様、おめでとう!



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2015年6月6日土曜日

出生率とスポーツ(野球)



投稿が滞り、訪問して頂いた方には大変申し訳ございませんでした。

本日の毎日新聞のトップに「子供の出生率9年ぶり低下」の記事が掲載されていました。

出生率とは、一人の女性が一生に産む子供の数のことのようです。



掲載されている昨年の出生率は、1.42人(昨年よりも0.01ポイント低下)。

1970年代には、2人を超える出生率のようでしたらから、大変なことですね。

女性の数そのものが減少している中、出生率も低下しているわけで、当然子供の数が減少してくるのも間違いないですね。



この人口減少や子供の出生数の話は、国会で色々議論されている問題以上に一番深刻な課題ではないかと思っています。

日本人の数そのものが減少するわけですから、過去の文化や慣習を十分に継承していくことができなくなっていくことは明白であるわけです。

一時的に、高齢者層の割合が増加していく年が続くことがありますが、そこで高齢者を支えるだけの若者が足りないという現実も待っています。

例えば、同じような仕事内容を以前は200人で行ってきた工場が、合理化を進め、50人程度に人員を削減し成功したが、肝心の熟練工に頼る工程部分だけは、合理化できずに同じ人間に長く依存する結果となり、その担い手探しや教育に苦戦しているってケースは沢山あるようです。



以前にもこのブログ内でも話題として取り上げられましましたが、オリンピックなどのスポーツの強化で一番てっとり早いのが、まずは競技人口を増加させ、優秀な選手を選択し、その人間の強化を図ることです。

しかし、競技人口をあげるには、長期な計画が必要ですので、結果的にはてっとり早い方法とは言えないのでしょうが。

そういった意味では、中国がオリンピックでメダルを量産し始めたのはわかる気がしますね。




では、我が野球界は一体どんな働きかけをしなければならないのか?

野球を経験した親に向かって、「一家庭2人を最低ノルマに子供を産みましょう!」と野球界で働きかけることも一つの選択肢かもしれません。

女性に、お叱り受けそうですね。

子供を産める、福祉の充実が先などと・・・。


昔はテレビ番組などで、新婚さんに対して、「子供は何人ぐらい欲しいですか」という質問し、「野球チームができるぐらい欲しいです」と冗談で答えていた放映場面があっていたものです。



子供の数が減少し、さらに多種多用なスポーツ種目で子供を分配している昨今とスポーツ万能な子が野球をしていたと自負する昔とでは、野球人口はそれほど減少してはいないが、資質の低下は起きているのではないかと思います。

ある指導者と話をした際に、「昔は、エースピッチャーであれば、チームの中で、走ることも1番、投げることも1番、打つことも1番」であったが、最近はそういう傾向ではなく、投手しかできない子も増えている。

役割分担が明確化されてきているのかもしれませんがね。




飛躍した考え方では、資質が素晴らしい人間が少なくなってきた反面、科学等を駆使した指導の進歩によって、それなりの選手を育成しているとなるのでしょうかね。

勿論、日本ハムの大谷選手、阪神タイガースの藤波選手のようなスーパースターも排出しているわけですから、資質のある選手が全くいないということを言っているわけではありません。



野球界にとって、人口減少問題は、大きな課題です。

「そんなこと、球界で話をする問題ではないよ」と言われる方も沢山いることでしょう。

しかし、今からこの課題にどう取り組んで行くのかを議論すべきでしょうね。

色々なところで、問題提起をしてみます!



少しづつ記事アップの間隔を詰めていきますので、今後ともよろしくお願い致します。




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2015年5月16日土曜日

リトルシニア九州連盟 日本選手権九州予選を観ての雑感 〜その2 監督会

更新が遅くなりまましたが、リトルシニア関連記事は多くの皆様が関心があるようで、前号の記事は、たくさんの方にご訪問頂きました。

ありがとうございました。



ゴールデンウーィクに雨で消化できなかったリトルシニア九州連盟 日本選手権の九州予選 予選リーグの全試合が消化され、ベスト16が決定したようです。

リトルシニア九州連盟 ホームページ

(その組み合わせは、5月24日に決定されると聞いております。)

6月に全国大会出場を目指し、16チームが一同に会し、1発勝負のトーナメント方式で代表を争う行うことになります。



さて、今回もリトルシニア九州連盟の日本選手権九州予選関連の話題で少し記事を書かせて貰います。

リトルシニア九州連盟には、連盟組織とは別に任意の団体として「監督会」というものがあります。

あまり保護者、選手には馴染みのない組織と言えるでしょう。

社会人野球でも各地区連盟ごとに「監督会」があり、さらに大学野球においては、全国で「監督会」という組織化されたものもあり、指導の研鑽や情報共有を図り、指導者が切磋琢磨しています。

アマチュアの指導者の場合は、殆どが(指導者を職業にしている方が一部いらっしゃるので、あえて殆どがと記載をしています。)ボランティアで指導にあたっています。

見返りを期待しないで、奉仕の精神でという立ち位置と言えるでしょう。

となると、アマチュア指導者の資質に必要なものは、先ず、「野球が好き」、「指導が好き」、少年野球の指導者ならば「子供が好き」となるのでしょうか。

これでなければ、長年指導に携わることはできません。

「10年以上監督を続けています。」という指導者の方に多く出会いますが、お話を伺う度に、長きに渡って良く続くなと関心をしてしまいます。


(監督会の話に戻しますが)

先日の宮崎の予選に先立って前日に監督会が行われたそうです。

その監督会の席上で私が5年程連載をしています(ベースボールマガジン社発行)「ベースボールクリニック ヒント」の記事が各監督にコピーされ、配布されそうです。

その記事の内容は、先日の「侍ジャパン対ヨーロッパ選抜との試合を通じての打撃の違い」について述べたものでした。

記事の中身は、「大きな反動使って打つ日本人打者」と「できる限り無駄な動きをしない欧米打者」というものです。

リトルシニア九州連盟に所属する監督の中には、この配られた記事を見て、「長崎文教シニアの理事は、元日本代表監督だったんだ」と知った方も多数いたようです。

なぜかというと予選の試合を見学に行った際に多くの監督さんから初めて声をかけていたkだきましたので。

声をかけていただいた監督の皆様は、代表チーム関連の話を聞きたいというよりも

「どうやったら打てるようになりますかね」

「欧米のような打ち方を取り組むべきですか」

などの質問が多く、指導に対する、その熱意を感じることができました。



バッティングの話を立ち話で語ることはできませんが。

「バティングは最終的にはバットにボールを当てなくてはいけない。」

「そのためには、タイミングをはかることが非常に大切となる。」

「タイミングをはかるためには、できる限り大きな反動を使わず、無駄な動きを無くす打ち方が望ましい」

「ジャイアンツの坂本のような大きな反動でうまくタイミングを図れる選手は稀である」

「したがって、ジュニア期においては、できる限り、トップの状態に近く構え、そこから無駄な反動をつけない打撃動作をとることをお勧めする」

と簡易な回答をしています。

この回答で理解できる方は、まず少ないと思いますし、受け取り側の印象によって伝えたいイメージが変わるかなとも思っています。

とは言え、これぐらいしか口頭では表現できないというのも事実で、ご容赦願いたいというのも本音です。

今度機会あれば監督会に出向き、バッティング談義を行ってみたいものです。

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2015年5月6日水曜日

リトルシニア九州連盟 日本選手権九州予選を観ての雑感 〜その1 長崎文教シニア戦績

ここ10年あまり、ゴールデンウィークは宮崎で過ごすことが慣例となっています。

5月3日〜5日の期間、リトルシニア連盟「第43回日本選手権九州予選」の予選リーグが宮崎で開催され、我が長崎文教シニアと供に参加してまいりました。

私ごとですが、2年ほどから、九州リトルシニア連盟の常任理事の役を仰せつかり、さらに競技部長という役職も頂き、大会の運営を司る立場となってしまったために、自チームの試合見学だけとはいかなくなりましたが。


さて、我が長崎文教シニアは、春の大会で九州4位となったこともあり、第4シードとして、第4ブロックの他3チームと予選リーグを戦いました。

各ブロックの上位2チームが、6月に同じく宮崎で開催される決勝トーナメントへ駒を進めることができるという大会ルールの中、予選リーグを勝ち抜けるには、最低でも2勝が必要となってきます。

5月3日 vs 長崎中央リトルシニア
5月4日 vs 熊本西リトルシニア
5月5日 vs 行橋リトルシニア 

.の順序で対戦しました。

2015年 長崎文教リトルシニア

この大会から発足当時の赤を基調としたユニフォームへと一新、新たな気持ちでこの大会に臨むことに。

初戦の長崎中央リトルシニア戦、いきなり4番の秋田がレフトフェンス越えの本塁打を放ち幸先良いスタートを切りました。

両翼100m、生目の杜第2球場でのスタンドインですから中学生レベルとしては素晴らしい当たりであったと思いますし、驚ろかされました。

投げてもエースの織田、続く布志木が要所を締め、5回を3点に抑え、6回表に雨が激しくなったところで中断、そのまま5回降雨コールド。

7対3で初戦をモノにしました。 



話は変わりますが、

最近中学生野球では、大会規定で投球制限が規定されるようになりました。

この試合でも6回の表の最初の打者が四球となった時点で中断、そのまま試合終了となったのですが、6回の表の記録は試合記録として残らないにも関わらず、6回を投球した投手は1イニング投げたことになり、登板記録だけは残すという裁定をとりました。

この試合以外でも雨のため、試合成立の5回に至らず中止となった試合があり、その場合も登板した投手記録は投球制限対象として登板記録に残り、翌日以降の投手起用に影響を与えることになりました。

雨天中止のため、試合記録には残らないが、「投球制限ルールは適用する」という選手の健康面優先の考え方で今のところ進めています。

が、記録に残らない投球というものがあっていいのかななどとも考えてしまいます。


記録に残らないと言えば、高校野球が導入を検討しているタイブレークシステム。

社会人野球(大学野球の一部の大会)では既に行われており、時間短縮、選手の健康面への配慮されているシステムのことです。

延長に入るとある回(大会によて規定が違う)から1死満塁の状況をつくり、得点の多い方が勝ちとなるシステムです。

しかし、そのタイブレークシステムですが、1イニングは3アウトが野球の原則であるのに、既に1死を終えている状況で試合を進めて行くのは何か違和感を覚えます。

「記録上、1死をどうやって取ったことになるの」という疑問です。

満塁にしようが、2塁・1塁の状況であろうが、攻撃側の記録はいいのですが、野球はやはり3アウトでチェンジですから3つのアウトをちゃんと記録に残すことは非常に大事なことだと思います。


世界大会では以前にも話題として取り上げていますが、無死1塁・2塁からスタートします。

要はスリーアウトチェンジを目的としているわけです。

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2015年4月26日日曜日

育成からの快進撃 ソフトバンクホークス 牧原に学ぶ!

実力は、経験の後押しが必要!


前号でジャイアンツの新鋭田口選手ネタで記事を書きましたが、昨日、3度目の登板は、豊田コーチ談では、「やからしてしまいました」という投球内容だったそうです。

初めて、先発として「失敗した」ということでしょう。

まだまだ技術的に安定していないという証でしょう。

良くドラフト前にアマチュアの選手を報道が、「驚愕高校生、150kmを計測!」などと持て囃していますね。

たった一度の150kmでは、その投手のポテンシャルの大きさは伺いしれますが、実力を計ることはできないというのと似ています。

結局、安定して力を発揮することが重要で、良かったり、悪かったりという選手は、ベンチからすると使いづらい選手となるわけです。

良い選手(投手)というのは、そういう選手で、そういう選手こそがエースと呼ばれる選手となれるのです。

しかし、その実力を高めるためには、失敗や成功の繰り返しが必要であるため、若い選手は、一つの失敗に一喜一憂するのではなく、自分のやるべきことに集中することが重要となってきますが。


育成から1軍に這い上がるのは想像以上に大変!



若い選手といえば、今週のFULL COUNT様向けの私のコラム(FULL COUNT向け投稿コラム)取り上げましたが、ソフトバンクホークスの牧原 大成(たいせい)選手。


熊本城北高校から育成枠で入団し、あっという間に一軍まで漕ぎ着けました。

アンダー21以下の侍JAPANチームのオーバーエイジ枠選手でキャプテンとして大活躍をしてくれた彼ですが、初めて見た時は、正直、非常に線も細くて、頼りないなと思いました。

言動も控えめですし、やはり育成枠からのプロ野球スタートという自分自身での負い目というのを抱えているのかなとも思いました。

良くプロに入った瞬間からドラフト1位も下位も同じということを言われますが、ある意味、そうなのかもしれませんが、それ程、平等な世界でないことも事実です。


あるプロ野球関係者に聞いた話ですが、

「当然、入団する時に多額の契約金をかけた選手は、球団として大事にしますよ」と。

「育成の過程でも、当然ながら何よりも多額の契約金をかけた選手に経験を積ませるように配慮をしますよ」と。

これを聞くと、育成枠から這い上がってきた牧原という男は只者ではないんですよね。

「良い選手なんですがね」と言われて球界から消えていった選手を沢山見てきました。

結局、アピールするべき、チャンスの際にちゃんと結果を残さないと行けないわけですよ。

そもそも育成枠の選手なんて、アピールするチャンスさへ、少ないわけですから、日頃から準備を怠たるわけには行かないはずです。

毎日、一瞬一瞬が緊張の連続のはずです。

そういった意味でも、牧原は凄いと思っているいるわけです。


育成枠から一軍に定着した選手がジャイアンツの松本選手のように数名いますが、スーパースターにかけ上がった選手は未だいないような気がします。

実力の世界と言えども、そうでない世界なのかもしれません。

逆に、そうあって欲しくはないですから、牧原には大スターになって欲しいと思います。

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2015年4月18日土曜日

初登板、初勝利おめでとう!ジャイアンツ田口投手 〜 突然、ピッチングの話

初登板、初勝利の快挙!


ジャイアンツの豊田投手コーチにすぐに「やったね」とメールを入れたところ、「やってくれましたよ」って返信がありました。

何の件かというと411日対ヤクルトスワローズ戦で読売ジャイアンツの田口 麗斗(かずと)選手が初登板、初先発、初勝利の快挙をやってのけたことです。

昨年のアンダー21歳以下の日本代表メンバーでしたので、私も豊田コーチも私ごとのように嬉しかったですね。

武器は高速スライダーとキレあるストレート


高校時代から注目をされていた投手でしたが、甲子園には、現東京ガスの山岡投手に敗れ、出場することができず、入団当初から大脚光を浴びるというほどではありませんでした。

プロ野球選手としても恵まれたとは決して言えない体つきです。

アンダー21歳以下日本代表の初日練習を見ただけで「馬力を感じさせる身体能力の高さ」とさらに「精神的な逞しさは兼ね備えている選手」であることはすぐに伺えしることができました。

武器は、高速スライダーですが、ストレートのキレが左投手で勝てるタイプの投手に類似するものを持っています。

特に右打者のインコースに投げるストレートは、(表現が難しいですが)刺すようなボールで、打者にとって嫌な類のボールであることは間違いありません。

打者としては、あのストレートのキレは、最後まで頭に残りますね。

だからスライダーのボール球を振ってしまうのでしょう。

コントロールは、プロの1軍レベルの投手としては、まだまだでしょうが、19歳という年齢を考えれば、上出来ではないでしょうか?

課題はコントロール


今は、コントロールを気にせず、ボールの勢い(力)でどんどん押せばよいと思います。

しかし、ある程度、打者に慣れられるとおそらく低めのボールになるスライダーが見極められ始めます。

よって、次はスライダーに加え、ストライクが取れる変化球(例えばシンカー)を習得するか、スライダーをストライクとボールにしっかり投げ分けるコントロールの習得のいずれかを迫れてきます。

夏までは、今のピッチングで通用するのでしょうが、秋以降には打者につかまる傾向が強いと思います。

ジャイアンツベンチが今後の起用をどのように考えるのかが楽しみですね。

いずれにしても、まだローテーションをしっかり守っていくというレベルでは無いとジャイアンツベンチも考えているでしょう。

しばらくは、ローテーションの谷間のスポット的な使い方が本人にとっても良いのではないでしょうか?


自覚が形成されるまでは、指導者は妥協してはならない


豊田コーチとの出会いは、田口選手にとっては、非常に良かったと思います。

豊田コーチは、素晴らしいキャリアの持ち主ですが、入団時からの注目はそれ程ではなく、それなりに苦労をしてきたプロ野球人です(本人談)。

田口選手にとっては、豊田コーチから「プロで生き抜く処世術」を早い段階で仕込まれていることがラッキーです。

野球が「仕事」という観念を叩き込むことこそが、プロ指導者の重要な役割と考えます。