2013年6月6日木曜日

2013都市対抗予選 〜采配

各地で都市対抗の2次予選が開催されています。
全日本候補選手の視察のため、東京予選に出向きました。
予選の緊張感は見るものにもひしひしと伝わってきます。
選手はそれ以上のプレッシャーでしょうが・・・。

選手視察が目的ではありますが、職業柄どうしてもベンチワークに目が行ってしまいます。
一言で表すと采配ですかね。

都市対抗のように毎年同じチーム同士の対戦になると采配が単にその一試合だけのものではなくなってきます。
何を言っているのか理解に苦しむかもしれませんが、簡単に説明すると昨年の同一カードの試合や一年間やってきた中での一試合の采配であるという理解でお願いします。
例えば、前年度に予選敗退をしたチームでは、どうしても慎重な試合運びを選択しがちです。
大量リードでほぼ試合が決定的であるにも関わらず、ベンチが不安を持っているため好投している投手を交代させることができない、またはその逆で早めの継投で後半投手がいなくなるなど意思決定のプロセスに色々な不安や葛藤が入り込みます。
明日以降の戦いを想定すると一人の投手では勝ち上がるのはむりであるから、全ての投手を信用するしかないのに。

アマチュアの野球は、プロと違い、個人の記録や評価はあまり重要ではありません。
勿論、優秀な成績が個人のレベルアップに繋がり、更にチームを牽引し、最終的にチームの勝利を導くことは分かった上で話をしていますが。
総力戦で勝つというテーマこそがアマチュアの野球そのものです。
特に一発勝負のトーナメント方式では、過去の成績などは何の意味も持ちません。
重要なのは、この大会を如何にして勝ち抜くかということです。

一方、都市対抗のような試合では、データは非常に重要なウエイト占めてきます。
が、かと言って、あくまで統計であって信用をし過ぎるのはいかがと考えます。
東京予選を見ていて余りにも情報戦のような試合ぶりが見受けられ、もう少し選手の考えでやらせてみてはと思った次第です。

このように『采配がな』と1試合だけをみて評価するのは余りにも軽視しており、少なくとも1年間の成果を必死に出そうとしている社会人チームに対しては言えないと改めて感じました。
采配を振るうにあたっての意思決定のプロセスにはこのように色々な想いが入っています。
後ろから見ていて、監督の心理が揺れているだろうなと感じとれました。

勝っているチームの采配は思い切りが良いように思えるのは、過去のトラウマを考えることなく、この大会に勝つという冷静な判断が
もたらしているように思えまえした。

選手もチームも生き物で、決して駒ではないことを再度認識した視察でした。

しかし、打者よ、もっとアピールしてくれ!




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