2012年5月22日火曜日

投手の育成(#3)

投手の資質って、そもそもなんだろうって考え始めると、
��.スピードボールを投げれること
��.変化球を投げれること
��.コントロール良くなげれること
��.体力(強さ、柔らかさ)を保有すること
��.タフな精神力を持っていること
などが挙げられるかと思います。
少年野球などで、投手を選択する場合に着目した方が良いのは、4の体力で、特に肩関節の柔らかさとからだのバランスを見分けると良いでしょう。
体のバランスとは、自分の体を上手く使いこなしている選手、例えば反復横とびなどをやらせると一目瞭然なんですが、横に動く動作から直ぐに切り返して逆方向に動く瞬間のからだの使い方などを見るとわかります。からだがふられないという言葉がぴったりかと思いますが・・・。
一方、肩関節の柔らかさとは、ボールを投げている動作で直ぐにわかりますから、これは説明することも要らないでしょう。
なぜ、体力面を重視するかというと、投手の絶対条件は、スピードが速いことではないからです。
投手の本来の目的は、相手に点をやらないこと、仮に点を取られても、味方の得点を超えられないこと、つまり勝つことが目的であるからです。ということは、相手打者を打ち取ることが大切であり、打ち取る方法を持っているかということがポイントとなります。打者が一番に嫌う投手のタイプは、タイミングが合わない投手です。
どうやったら、打者のタイミングを外すことができるかが鍵となります。
タイミングを外すために、早いボールがあったり、変化球があったりするわけですが、そもそも投球フォーム自体がタイミングが取り辛い投手を見つけ、育てる方が勝てる要素が高くなります。
ソフトバンクからジャイアンツに移籍した杉内投手は、この代表的な選手であると思っています。
彼の特徴は、腕の振りは、打者からは、130KM程度のボールが来るように身受けられ、ホームプレートで140KM近いボールが来るという、他の投手にない幻惑した投球フォームを持ち合わせています。打者からすると軽く投げられていると勘違いし、予想を超える球威があるのですから手が出なくなることはお分かりいただけるでしょう。
これができるのも、杉内選手の肩関節の柔らかさと強靭な足腰があるからです。肩関節の柔らかさがリリースのタイミングを遅らせ、打者のタイミングをすこしづづ狂わせることができる武器となっています。
また、彼は、力んでスピードボールを投げると150KM近い球を投げることはできますが、150KMの速球を投げようとして、150KMの速球を投げると打者が予想できていつか打たれてしまうことを知っています。
肩関節の柔らかい選手は、宝です。指導者の眼力でこのような選手を是非、投手に起用してみて下さい。
体力がつけば、必ずスピードは上がります。場数を踏めば、メンタルは強くなります。選手の資質を見抜いて、良い投手を育てて下さい。
初めてキャッチボールをやってって怖いと思った選手が杉内投手でした。


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