2014年3月29日土曜日

プロ野球開幕!シーズンイン

いよいよ本日プロ野球も開幕。
一足先にスタートを切っている社会人、高校野球を含めアマ野球界も熱い戦いが今年も見られそうです。

さて、全日本を経験した選手が今年もいきなりの開幕スタメンを勝ちとるなど一緒に世界を戦った仲間として誇らしく思うと共に是非野球のすばらしさを伝える伝道師の役目を果たして貰えばと願います。

話は全く変わりますが、本日、ドーハで行われたアジア大会、ヨーロッパで開催されたワールドカップ大会、さらに広州で行われたアジア大会、パナマ開催のワールドカップでは主将と長きに渡ってアマ全日本で活躍をしてくれた三菱重工神戸の横山君からお電話を頂きました。
内容は、「九州遠征に来たのでご連絡まで」という素っ気ないものですが、ご本人、コーチ兼任選手としてコーチ業にウエイトを占めているとのことで預かった選手がコーチになるのかと感慨深かったです。
教え子なんておこがましいことは全く考えていませんが、一緒に世界戦を戦った同士として立派な指導者になって欲しいと思います。
この横山選手、本当に素晴らしい選手でした。
派手さはないですが、非常に泥臭い選手、勝負強い打撃が光っていました。
特に連戦にも耐えうる強靭な体力には脱帽でした。
監督として最も頼りになる選手でした。

世界を経験した選手は、経験したことにより少なからず野球感が変わったと感じていると思います。
ボストンレッドソックスの田澤選手もその一人で、当時エネオスのエース投手として全日本に招集され、台湾で行われたワールドカップ大会に参加し、海外選手を相手に投げたことが大リーグへ進んだ引き金になったことは間違いありません。
このように色々な意味で日本で経験し、築き上げられた野球感とは違った魅力が世界大会にあるということでしょうが、横山選手を始め、今後指導の道へ進む代表経験のある方は日本らしさと海外で学んだことを上手く融合させて野球の更なる進化を追求して欲しいと思います。

横山君からの電話で、「長いこと世界大会やってたな」と回想しておりました。
世界大会ばかりに従事して10年、本当に色々な経験をさせて頂きました。
感謝、感謝です。

と、回想のついでに

私の海外経験でのベストシーンがyoutubeにありましたのでご紹介します。



現ジャイアンツ長野がアマJAPAN時代、ドーハで現阪神呉 昇桓(オ・スンファン)から逆転ホームランを放ち、韓国ドリームチームを破ったシーン。



しかし、今日の巨人対阪神の開幕試合ですが、いとも簡単にホームランが…。
しかもかなりの飛距離。
う〜ん、やはり飛ぶボールの復活が影響か。
投高打低の偏重がここ数年の野球界、ま、打撃戦もやはり面白みがありますね。


今年も皆さんに感動を与える試合が沢山見て頂けるように野球界、ファン一体となり、盛り上げて行きましょう!

2014年3月11日火曜日

スポニチ大会開幕 〜仁川アジア大会にむけて


社会人スポニチ大会が野球シーズンのトップを飾り開幕しました。
ひと冬越え、成長した選手の姿が随所に見られているようですが、一方では成長の跡が見受けられなかったという選手の報告も受けています。
今年度(H26年度)からJABA(日本野球連盟)は、競技力向上委員を計画的に振り分けて、JABA全大会の視察を行うことにしました。
今までもJABA大会視察は行って来ましたが、視察はあくまでボランティアで行っており、中々全試合をカバーすることが出来なかったというのが現状でした
が、今年度は視察を行う予算を連盟につけて頂き、頑張っている選手をアマ日本代表選手として洩れなき様にリストアップしていく作業を行えるような体制が整えました。
これにより、選手の状況や状態がタイムリーに把握できることとなり、今後の選手選考がより厳格にできるのではないかと考えています。
選手においては、必ず連盟の誰かが試合を観ていますので、代表入りの希望を持って試合に臨んで貰いたいと思います。

日の丸をつけて試合に臨むという尊さは、経験してみないと分からないものです。
特に今年アジア大会などのJOC事業は、「チームJAPAN」としての活動であり、一野球競技という位置づけではありません。
選手村の生活では、他競技の選手と気持ちを同じにし、国の為に勝利を目指す必要があります。
日常ではあり得ない各種目のトップ選手が介するわけで、それだけで学びの絶好の機会となっています。
また、選手村では他国の選手にも食堂、アスレッチックコーナーで会う機会があり、文化の違いなどを勉強できます。

先進国主体のオリンピックと違い、アジア地区に限定されているアジア大会は発展途上国が多く、改めて日本の裕福さや恵まれた環境などを実感することになります
アジアの中の日本チームは、オリンピックのアメリカチームのような存在であり、他国からも一目置かれているような見られ方をしているのかなと何大会か経験した個人的な感想です。
ということは、日本はアジアのリーダーであり、プレーや立ち振る舞いもそれなりの行動をする必要があります。

前回の広州アジア大会でモンゴル、パキスタンという情報が入り辛い国の野球を目にすることができました。
モンゴルは白鳳、朝青龍からイメージするような強靭な体格を想定していましたが、ほぼ身長も低く、体の線も細い選手が多かった。
特に日本人の指導が行われたこともあり、礼儀を重んじる姿が印象的でした。
パキスタンはクリケットが人気スポーツであり、その流れで野球選手になっていることからキャッチボールがクリケットの投げ方に近いフォームの選手が多かったという印象を持ちました。
但し、投手の投球スピードは140km程度を投げる選手もおり、ポテンシャルも感じたことを覚えています。
両国に言えるのは指導者不足と用具不足が顕著であり、野球大国である日本は支援をする必要があると思ったのもこの大会からでした。
広州アジア大会終了後に両国にボールとバットを寄贈したのも、この想いからでした。

さて、9月開催の仁川アジア大会ですが、韓国のスポーツ連盟はビックイベントとして捉え、大々的に準備を行っているようです。
野球競技においても韓国はプロシーズンを止めて、必勝体制ドリームチームで大会に臨むようです。

我々も今からチームづくりの段階に移っていきますが、代表チームの宿命である勝利を目指し、先ずは戦える集団づくりを念頭におき、編成をしっかりと行っていきたいと考えています。

スポニチ大会で開幕したアマ野球界ですが、今年のアジア大会の代表に選ばれるような素晴らしい選手がたくさん輩出されることを切に願いますし、選手が怪我ないような大会となるように祈念します。

今年一年選手の皆さん、しっかり頑張って下さい。


2014年3月6日木曜日

頑張れアジャ井上!

プロ野球もオープン戦が各地で行われていますが、今年、日本生命からロッテに入団したアジャこと井上晴哉選手が今のところ大活躍し、注目を集めています。

2012年台湾で行われたBFJアジア選手権、2013年中国天津で行われた東アジア大会の日本代表選手として共に戦った仲間です。

大学時代も中央大学の大砲、学生日本代表の一員として活躍をしていましたが上級生になるにつれて評価が下降気味に。

本当の意味での開花は社会人時代でしょう。

日本生命で昨年まで指揮をとられた花野監督がそのバッティングセンスに惚れ込み、入社勧誘を行い、入社後もかなり鍛えられたと聞いています。

アマ代表の監督をしていることもあり、花野監督とお話をする機会が多くあったのですが、その度に「井上はいいぜ!」とにこやかに話をされていたことを思い出します。

私もバッター出身で社会人時代は4番を張った経験がありますので長距離を打てる選手を見るのは大好きです。花野監督もそうであったのでしょう。

2012年に初めて井上選手を代表合宿に招集した時は、風貌に似合わず「結構、謙虚な素直な選手」、「風貌の割に動けるな」という第一印象でした。

どちらかというと守れないという印象があったのですが、守備範囲は狭いですが、一塁手
として守るべき範囲はしっかりこなすし、下手ではなかったです。

本業のバッティングは(専門用語で解説すると)「ボールまでの距離の取り方が上手い」という印象で、特にボールを見送る型がよかった。

しかし、2012年当時の代表チームの4番はHONDA 西郷選手を受け継いだベテラン富士重工業 林選手が同じDHにいた為、あまり代表チームでは出番を作れませんでした。

本当にブレークしたのは、2013年であることは間違いないでしょう。

端から見ていると「本当の意味で打つコツを掴んだな」という感じを受け、打席での余裕を感じ取れました。

本当は全日本でも4番を打たせても良かったのですが、同じく富士大学から西武ライオンズに入団した山川選手が大学生ということもあり、社会人選手で学生を挟んだクリーンアップの形を選択しました。

山川も井上も大学JAPANを経験はしていますが、最上級生の時は何れも選考から漏れています。

おそらく野球への取り組み姿勢が大学JAPANとしては受け入れられなかったということであったのではと勝手に推測しています。

私も大学の代表監督という立場であれば、同じように二人とも選考していなかったかもしれません。

決して二人とも性格が悪い訳ではないのですが、いい意味で自分を持っているという表現がぴったりの選手でプロ向きの選手と感じます。

したがって、アマ代表では「精神的な支柱など期待していない。兎に角、バットで結果を出せ」と二人にプレッシャーをかけ続けました。

本当の意味での責任感を経験させたかったのも一つの狙いでした。

その期待以上に二人とも見事にその期待に応えてくれました。

パワーは大きな魅力ですが、体が大きすぎる余りに動作が緩慢になりがちというデメリットがつきまといます。

たまたま「打たなければ勝てない」という信条の代表監督(私)がそこに居たことにより、二人とも招集されたのでしょうが、二人がこのアマ代表において掴んだ自信は今後の彼らの野球人生に大きな影響を与えることは間違いないと思います。

当然、アマチュア時代に在籍したチームの指導が基礎を作ったことは間違いありません。

が、アマと言えども代表チームのクリーンアップを勤めるというのは並大抵のことではありませんので、その重圧に耐えて結果を出したという点は代え難い自信となったはずです。

久々にアマチュア代表から出たスラッガー二人にプロでの活躍を大いに期待をしていますし、アマチュアの星としての責任を果たして欲しいです。

投高打低、打者が中々育たないアマ球界ですが、彼らのような荒くれ者が再び登場することを願っています。

頑張れ、アジャ!ついでに山川!

2014年3月4日火曜日

野球界統一と侍JAPAN 〜今こそ勇気を

多忙な日々が続き、少しアップをさぼってしまいました。
ご心配まで頂き、誠に申し訳ございませんでした。体調不良ではありませんので。

本拠地は長崎ですが、会議、仕事と飛行機で2週間の間に数回東京往復。
すっかり通勤感覚になってしまいました。

この時期は、今後の野球界の方向性を議論するような会議が多く組まれており、私が所属する社会人野球連盟の組織運営の会議、それから全日本の話など話題満載です。

色々なところに首を突っ込んでいる為、中々じっくりと将来のことを思考する時間がないという感じですかね...

先日、NPBの方々とお話する機会があるのですが、やはり侍JAPANに対する期待の高さが伺えました。
その期待は「真の意味での野球界統一」かと。
その突破口が侍プロジェクトであることは間違いありません。

その機運はアマの現場の方からも高まっていて特に指導の統一化を望む声は多いと感じています。

過去にも野球界の統一を検討することにトライした時期もあったようですが、立ち消えになったような感を受けていました。

ここに来て、漸くプロ野球側もアマとの協調は不可欠という意識が再燃したような感じを受けています。

大リーグへの多数の優秀選手流出、少子化または多種目スポーツの台頭による野球人口の現象、更にそれによるレベルダウンなど今後野球界が抱える問題は山積みです。

昔の男の子であれば「野球」という無策でも人気獲得できた良き時代は終わっています。
長島、王時代の日本のプロ野球人気とも大きくかけ離れて来ています。

将来に対する不安は募る一方であり、今皆が協力せずして「いつやるの?」という感じですかね。

イノベーションは凄いエネルギーを要しますし、必ず強いリーダーシップが必要になってきます。
リーダーの登場を待っていてはいつ迄も前に進むことはないと思いますので、現在野球に携わっているすべての人が勇気を出してイノベーションの道を歩む必要があると考えています。

今所属している各連盟の組織運営や今現場で行われている指導方などについて問題意識を持ち、勇気を持って問題提起をするというところから始めていくような姿勢が必要です。

私もそのような意識で多少生意気に見られますが会議の席上では積極的に発言をするように心がけています。

(何かを変える力は私にはないのですが)今後将来を託す次代の若者が少しでも野球を愛してくれるように我々は繋ぐ責務があります。

至るところに結構顔を出していますので沢山の方と意見交換をしてみたいです。
気軽にお声掛け下さい。

9月に開催される仁川アジア大会に向けて個人テーマとして韓国語の勉強を始めました。
特に韓流ドラマが好きということではないですが...

現地に行った際に少しでもコミュニケーションがとれるようにと思う次第です。

野球の試合を行うのが主たる目的ですが、国際交流は大事な事項です。

今日の報道でウクライナのパラリンピック出場チームが国情を鑑み、出場をボイコットするかもという残念なニュースを聞きました。(するかどうかは未決定)

スポーツで平和の灯をともす!

2020年東京オリンピックに野球が復活した時に日本国中を感動の渦に巻き込まれるようなしっかりとした野球界を築き上げたいものです。

3月3日ひな祭りに生まれ、50年が経過しました。

これからも微力ながら頑張って行きます。