2014年6月26日木曜日

サッカーワールドカップで考えさせられる強化策

前号で国際選手強化について取り上げたところ、皆様関心があるようで沢山の方にご覧頂けたようで今日は少しその続編を。

本日、ザックが退任会見を行っていました。
負けたから責任を取るという潔さを感じましたが、一方で何が駄目だったのかという監督しての原因分析があまり無かったように感じました。
確かに短期的なゲームの責任はチームを預かる監督にあると思いますが、4年間の強化となるとサッカー界全体の話になるのかなと思いました。
まだ試合が終わって間もないということもあり、今から分析を行うという段階で直ぐに話が出来ないとも考えますが、強化本部長あたりからの話は聞いてみたいものです。
もしかしたら強化本部長あたりから報告あっているのでしょうが、ザック退任だけ取り上げられているのかもしれませんが・・・。

話は変わりますが野球において長期で強化を行った大会は、プロが参加し始めたシドニーオリンピック以前、つまりアトランタ大会、バルセロナ大会、ソウル大会、ロス大会とアマチュアが出場をしていた時代です。
4年間というスパンで同じように強化を図ってきました。
正式に言うと4年間というスパンで強化体制を作って、監督を固定して取り組んだのはバルセロナ大会、アトランタ大会、シドニー大会と記憶しています。
具体的な強化策は、年間数回にわたる代表合宿と国際マッチ、当然、海外に出向いての試合などが柱となります。
その中で、中核を担うであろうという選手を中心に激しい競争を行い、最終的にチームが作り上げられました。
当時20名の最終メンバーを選ぶまでは野球連盟も大変なご苦労があったと思います。

出場したバルセロナ大会しか理解していなという前提ですが、数多くの合宿によってチーム内の結束も固まり、更にお互いの思考を理解し、チームルールなどが自然と出来上がってきました。
また、数多くの国際マッチを経験することにより異国で野球をするということに対する免疫は完全に出来上がったと思っています。
選手同士で練習計画を立案し、更にプレーの意識合わせなどのディスカッションの機会を多く持ちました。
全員がそれぞれに与えられた課題をクリアするように、次回合宿までに少しでも改善できるように自チームに戻ってからも努力していたと思います。
それもこれも国を背負うという責任感の醸成がスタッフによって図られていたことに尽きると思います。

さて、今回のサッカーワールドカップ大会に話を戻しますが、強化という点で、私が凄く気になったのは、大久保選手を土壇場で選出したこと、更にスタメンで起用したことの2点です。
4年間強化を図って来て、最終メンバーを発表するという段階で今まで合宿やテストマッチにも呼ばれていない選手をいきなり選出したということは、現況、つまり同じポジションに不安、または不満があるということであり、今までプレーをしていた人間にとってはあまり面白くない話であることは間違いありません。
特に最後の点を取るという部分が弱い日本チームにとっては、4年間の最重要強化ポイントであったはずです。
だから柿谷選手や香川選手、大迫選手などを積極的に起用、育成していたはずではなかったのか、なぜこのタイミングで大久保選手かと疑問を抱いたのは私だけではないと思います。
大久保選手の能力は既に皆が承知していたはずですが、敢えて直前まで召集しなかったのは現有勢力でやっていけるという判断ではなかったのかと思います。
大久保選手が絶好調、しかもベテランであり、今までの流れも理解してやってくれるという結局は信頼感がそのような決断をしたと思います。
が、強化という視点でみると怪我で外れるような選手もいない状況では、判断したのがザックなのか、連盟なのかは良くわかりませんが敢えてチームバランスを崩すかもというリスクを冒してまで、そのような決断は普通しないと思います。
召集しているメンバーはプロフェッショナルであり、置かれた環境でプレーするということにいくら慣れていると言っても、阿吽の呼吸でプレーをするサッカーみたいな種目では微妙なにチームバランスにズレが起きることがあるのではと素人ながらに考えます。
サッカーを専門的にやったことがない人間の意見ですから、「素人が分かるわけない」とお叱りを受けそうですが私見ですのでお許しを。
特に大久保選手の活躍が悪かったとかいう類の考えではないので・・・。
しかし、この辺りの真意は是非聞いてみたいですね。

とサッカー界の批判をしているように聞こえるかもしれませんが、はっきり言って、サッカー界の強化は他の種目よりも進んでいると個人的には考えていますので・・・。

再び、野球界に戻りますが、オリンピック種目から外れている現在、中期スパンによる強化的な動きが無かった野球界。
参加した国際大会の殆どが大会前にぱっと寄せ集めて試合をしているという状況です。
その中でも世界ランキング2位という位置を保っているのはある意味凄いことです・・・。

今回「侍JAPANプロジェクト」が今後その重責を担うこととなりますが、野球界を一本化するのには時間を要するのかなと懸念しています。

それには、先ずは2017年のWBCに向けて、プロ側が模範となって強化に取組むことが一番の早道です。
侍JAPANとしての興行も重要ですが、国民は勝利を一番期待しています。
是非、小久保監督をしっかりバックアップしてWBCで勝つて頂きたい。

強化担当の鹿取さんの腕の見せどころです。鹿取さん、頑張れ!

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