2014年6月18日水曜日

サッカーワールドカップで監督を考える

サッカーワールドカップ大会で盛り上がる日本列島ですが、野球界はひっそりとスケジュールを消化しています。

ワールドカップが終了すると都市対抗、甲子園、そしてプロ野球の優勝争いと野球が鼻息荒くなってくることは間違いありません。

また、今年は小久保侍JAPANがアメリカを招いて日米野球に望むことが決定しており、オフシーズンの話題になることは間違いありません。
「またコーチで入るんですか?」と多くの方に聞かれますが、今回の日米野球はプロ選手のみということで、私のコーチとしての帯同は今回は無いかと...。

ま、それよりも今年はアジア競技大会での「金メダル獲得」という監督としての最大の責務がありますので、そちらにまずは集中したいと思います。

以前小久保JAPANの台湾遠征に帯同した時に「アマ代表」とのスタッフの数の違いに驚かされたとブログにも感想を書きましたが、アマ代表の監督の仕事は多岐に渡ります。

選手選考、視察に始まり、相手国の情報収集、分析、当然ながら戦略、方針立案、更に現地連盟との調整、場合によってはチームマネージャーとしての行動など。

加えて通常の仕事を抱えておりますので、野球だけに集中できないという制約がかかります。

と泣き事を言っているわけではなく、確かに大変ですが、それはそれで結構自分の為になっているなと思っています。

野球の事ばかり考えていても中々発想に行き詰まることもあり、仕事をしている時に色々なヒントを貰えたりして。

私の今の仕事は、三菱重工から長崎県産業労働部に出向し「長崎県に新エネルギーを導入して産業の育成、雇用の創出を目指す」というミッション。
そういったことで、大手商社さんやその世界の著名な大学教授、国の各省庁関係者の方、更に電力会社の方など幅広い分野の方とお会いすることがあります。

殆どの方が侍JAPANのコーチ、アマ代表の監督ということは知りませんから、その情報を人を介して聞いたりし、次回お会いした時には「びっくりしました!」なんて良く言われます。
そりゃそうですよね、世間一般論から言えば侍JAPANのコーチが野球以外の仕事をしているなんて想像もつかないですからね。

通常の仕事もできる(出来ているかどうかは人が評価するのですが)日本代表監督なんていうのも中々よろしいのでは。

一方、アマ代表の監督としては。
何から何までやる必要があるので、時間を作るのには苦労をしますが、その分、相手国の特徴や戦力の分析については頭に入っていきますね。

WBCなどでも良く目にする光景ですが、監督が通訳付きでホームプレート上で相手国とメンバー交換するシーンやプレーに対する抗議を目にしますが、私は自分一人で行く事にしています。
JOC海外在外研修でアメリカに1年行かせて貰ったこともあり、大方の作法は分かっているつもりですし、更に三菱重工の営業として外国の方とやり取りなどをした経験も少し自信になっているからか。

特に英語が堪能という訳ではないですが、国際大会の監督を受ける以上は最低でも通訳なしで台頭に渡り会う必要があると思っているからです。
時々、通じていないなと思うことがありますが。

と、私は監督は野球を熟知しているということは一番重要なことですが、判断や決断をするにおいては色々な経験をしていた方が柔軟に対処できると考えています。

「仕事と野球、大変ですね」と多くの方に労いの言葉を頂きますが、若い頃から高校も進学校で「文武両道」でそれなりに大変でしたし、そのお陰で創意工夫する癖はついているような気がします。

自分が素晴らしい監督だと自負しているのではありません。

色々な経験をして、名実ともに「野球バカ」になれば良いと思っています。

ワールドカップ大会をテレビで見ていると何故か私は元日本代表監督の「オシム」の顔が浮かんできます。
オシムの一言一言には、重みがあり、且つ教養を感じ取れました。
彼の書籍は結構購入しました。
日本代表の監督してどうだったかはサッカー関係者ではないので良くわかりませんが、指導者として非常に尊敬しています。

そうそう、現監督のザッケローニもプロのプレー経験がないと先日知りました。
ジュニアのクラブから代表監督まで上り詰めたらしいですね。

結局、指導者はプレーが上手かったから指導も上手いかは分からないということでしょうね。

日々研究の毎日。肝に命じて、任務を全うします。




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