2014年10月14日火曜日

仁川アジア大会総括 その1




アジア大会におけるJOCの情報発信規制があったため、ブログのアップを少し控えていました。

久々にアップ致しますが、この期間にご訪問頂いた方には大変ご迷惑をおかけしました。

さて、仁川で行われましたアジア大会ですが、当初の目標である金メダルは準決勝で台湾に破れ、達成することができませんでした。


前回の広州アジア大会から強化を重ねて来ましたが、結局、広州大会と同じ銅メダルという結果に終わったことは非常に残念でなりません。

ワールドカップ大会、BFAアジア選手権、東アジア大会とこの4年間着実に結果を残してきただけに仁川アジア大会で勝つことをアマチュア野球関係者、更にファンの多くが期待をされていたことと思います。

ご期待に沿えず、大変申し訳ございませんでした。


準備はほぼ思惑どおりに進んだのですが、大会を振り返ると結局はアマチュアの嵯峨というか、悲しいかなドラフトで選手が抜けて行くという難しい課題が浮き彫りになってしまいました。
前回広州アジア大会の経験者は、主将の多幡、4番打者の林、捕手の上田と3名。
仁川大会までの世界大会経験者は、捕手の中野、外野手の松本、藤島、井領の4名と24名中7名だけが海外大会の経験者という現状。
特に投手にいたっては、経験者が0名という状況でした。

打線は、この経験者を軸にそれなりに力を発揮してくれたのですが、投手においては、持っている力を十二分に発揮できなかったと感じています。
勿論、準決勝 台湾戦の敗戦の責任は、全て監督である私の責任ですので、選手を責めるつもりは毛頭ありません・・・。

「経験者と未経験者の違いは?」と問われるとメンタル面での余裕の違いと考えています。
国を背負って戦うというのは、国内で行うどの試合よりも緊張感が増します。

「そんな馬鹿な」とご指摘を受けるかもしれませんが、これは、経験している人しか分からないものがあります。

両国の国家を斉唱し、ゲームが始まる独特の雰囲気の中での試合は、平常心を保つことこそが、難しいものです。

強化を行っていく上で、この経験の重要さは、アマ球界の誰もが十分認識しているのですが、それをコントールできるシステムに現在、野球界がなっていないため、今後も連続した強化というものは難しいと考えています。
世界大会を経験したプロ選手とアマ選手の混成でチームを構成していくということもトッププロが出場できない(シーズン中に行われる世界大会)大会で勝つための一つかと個人的には思っています。
この問題は、非常に重いため、野球界で慎重に議論を行う必要がありますが・・・。

とは言え、監督及びスタッフをほぼ固定して望んだこの5年間は、アマチュア代表として一つの方向性は示せたのではと自負しています。


招集された選手以外にもJAPANのユニフォームに対する意欲が上がって来たと周囲の方から沢山お伺いできたことは有り難かったです。

話は戻りますが、台湾戦の敗戦については、単に経験の無さという一言で済ませられるものではありません。
ベンチの采配、更には双方の力関係などもしっかりと見ていく必要があります。

次回は、「仁川アジア大会総括2」として、この辺りを中心に纏めてご報告します。

沢山のご声援を頂き、誠にありがとうございました。

強化にご協力頂きました全ての方に感謝申し上げます。

今後ともアマ代表をよろしくお願い致します。

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