2012年4月26日木曜日

BASEBALL SPIRIT

民放でのプロ野球の放映機会が減少しています。ま、野球は球場に足を運んで観るものという視点に立てば、別にどうでもいいのでしょううが・・・。
昔は父親の権威が強く、今で言うゴールデンタイムは、殆ど長嶋、王を半強制的に家族で見ていたものです。「長嶋が打った」とか、「王のホームランが凄かった」などある意味、コミュニティーの中での日常的な会話となっていました。そのような時代であれば、自然の流れで皆が野球を愛し、後継となる子供たちも野球をするようになります。
今の状況と大きく違いがあることは説明する必要もないでしょう。
私は今でも日本文化の道徳心を継承するには、スポーツしかないと信じています。ルールの範囲の中で、敵(相手)と向かい合って戦うという環境は、今の日本の中では作り得ないからです。諸外国は、兵役という制度の元に多くの忠誠心、愛国心を育くむ機会を強制的につくっています。決して、兵役制度が良いとは思いませんが、決定的な違いであることに間違いないでしょう。
話は、変わりますが、ダルビッシュの大リーグ挑戦がスタートしていますが、彼が渡米する前に「日本には、対戦を楽しみにした相手はいなくなった」みたいな内容のコメントをしたと記憶しています。
この真意は、おそらく日本プレーヤーに対戦したいと思う人がいないのではなく、野球そのものの在り方に疑問を持っていたのではないかと勝手に解釈しています。
投手という人種は、大方の人が1対1の勝負に生きがいを見出している人が多いようです。対戦相手を討ち取るために自分なりに戦略を立てていくわけです。が、どちらかというと日本のケースでは、チームの戦略が先にたって、個の勝負はその次ということが多いようです。
リスク回避を優先し、戦術的な、例えばボールゾーンを有効に使った配球などが好まれ、自分の持ち球で1球目から勝負みたいな風潮は、敬遠されるケースが多いです。
別に配球論を否定しているわけではないのですが、野球のルーツから考えると反しているのかなと最近考える次第。
BASEBALLも進化しているので、特に前に立ち帰れと苦言しているのではなく、ただ原点を理解して試合にのぞむことが大切かなと考えます。大リーグの捕手が1球目からボールソーンに構えることは敬遠の機会以外は滅多にありません。ご覧下さい。


2012年4月16日月曜日

チームづくり

日本代表チームを編成することは、意外と簡単です。勿論それなりの苦労はあるのですが・・。「なぜ?」それは、ある範囲の中でこれだっという選手、ニーズのある選手をピックアップし、戦略の元に戦うだけで、育成という観念があまりないからです。
当然ながら、方針、戦略を浸透させるためにチームとしての練習は行いますが・・・。(逆にこの部分に力を注ぎます。)
一方、日頃からチームをずっと預っているような少年野球、高校野球の監督さんは、このような分けにはいきません。
育成こそチームの活力、勝利になるわけです。
チームづくりにおける重要事項は、方針と前にも記述をしましたが、、チームを作っていくにあたってもう一つ、チームの行動規範、ルールをしっかりと決めておく必要があります。
例えば、「時間厳守」とか、「挨拶の励行」とかのような類ですね。
殆どの皆さんが、これを聞いて「当たり前、そんなの当然のごとく決めているさ」と思われたことでしょう。
但し、チームルールとして意外と明文化(文書化)されているチームは少ないものです。
アメリカ仁野球留学しましたが、どのチームにもロッカー等にこのチームルールが貼り出されています。このチームルールがかなり細かく、学校の校則のように「頭髪は耳にかからないようにスポーツ刈りにしろ」とか、「時間厳守で集合時間に遅れた者は、自費で現地に来ること」とか・・・。
要は、指導者の意図をしっかり伝えるということに重きを置いているということでしょうか?
日本の場合は、案外指導者が思いついたタイミングでこの類の決め事をするケースがあります。
浸透させるとは、理解させることですから振り返る場面の提供も必要となります。
チームづくり=指導者の考えの浸透ですから是非チームルールを策定され、明文化することをお勧めします。


アジア選手権

新聞報道されていますが、アジア選手権の代表監督を拝命しました。4月12日に今年度の各層の代表監督が一同に介して、発表となりましたが、U15の鹿取さん(元読売)、女子野球の新谷さん(元西武)、日大三高の小倉さん、法政大学の金光さんと蒼々たるメンバーであったにも関わらず、今一つ盛り上がらず。
WBC(ワールドベースボールクラッシク)と違い、アマチュアが出場する代表チームに対するマスコミの取りあげ方は、残念ながらこの程度なんでしょうね。
今まで少年野球から大人まで一同に介して、このような発表をすることは無かったので、野球界統一みたいなイメージを期待していたのですが、単なる代表監督の紹介に留まってしまいました。非常に残念です。
いずれにしても、また日本代表監督を仰せつかりましたので、結果を残すために全力で努めて行きますので、よろしくお願い致します。
選手は、これからの選考となりますが、ドラフトで抜けた選手に代わる新戦力の台頭を期待しています。
また、このところ世界大会で通用していない打撃の強化を念頭においてチーム作りをしていきたいと思います。
10月に第2回目の合宿をする際は、過去オリンピック、世界大会を経験したプロで活躍されている方の指導を入れることも考えています。
頑張りますので、ご声援よろしくお願い致します。


2012年4月11日水曜日

バッティング全般

プロ・アマ含めて投高打低の風潮が際立っていると感じています。特にプロにおいては、最近の統一球使用の影響もあるのか確実に長打が激減しています。社会人においても、都市対抗の打率は、金属バットから木製バットに変わった以降は、年々平均打率が下降し、2割台前半と寂しい限りです。
あくまで私見ですが、打撃に対する考え方が変わってきているのかと思います。
ON(王、長嶋)全盛期には、やはり子供は、ホームランが最大の魅力とし、皆ホームランを打つことに憧れを持っていました。
現在では、イチロー選手に代表されるように安打メーカーが日本の中ではクローズアップされているようです。
特に右投げ左打ちの選手が多くなり、幼少の時から足が速ければ、左打ちに変えるというケースが増えているように感じます。
反対方向(レフト方向)にバットコントロールして、三遊間の深いところに打球を飛ばし、足で内野安打を稼ぐ。
確かに、イチロー選手を見る限り、左打者の一塁までの有利というのは否めないと思います。しかし、全員がイチロー選手みたいであれば、それはそれで、得点力はアップに繋がらないと思います。
��死1塁からでもヒット1本で得点ができるというのが、俗に言われる9回2死からの逆転劇という野球の醍醐味ではないでしょうか?
小学生の頃、単に足が速いと言っても、中学、高校と進んでいくうちに意外にも走力が並レベルになっているなんてことが多々あります。
別に「左打者に変えるな!」と言っているわけではありません。
「しっかり振り切る力をつけ、振り切れるフォームを身につけよ」ということです。レベルが上がれば、内野安打の確率は確実に減少します。
出塁することも大事ですが、ランナーを帰すことができるかがポイントとなります。強い打球を打てることが、安打に近づく第1歩。
幼少の頃は、センターバックスクリーンめがけて、体全体を使って、渾身のスウィングを心がけてもらいたいものです。
体を使って振り切るということは、大人になってからでは、中々身につくものではありません。小さい時期から意識を持たせることが重要です。
少年野球の指導者の皆様、野球界の面白みづくりのためにも、打撃の向上を今一度考えてみて下さい。



2012年4月10日火曜日

指導の留意点~叱る

練習、試合において指導者が選手を叱るケースは多くあるかと思います。時には、チームに活をいれるため全員に向かって叱るケース、技術的事項をわからせるべく叱るケースもあるでしょう。
叱るという行為そのものは、特に悪ではないのですが、忘れてならないキーワードは、信頼だと思います。
信頼関係の構築ができていないと指導者の心(上達して欲しい)は選手に伝わりません。
したがって、日常からの信頼関係の構築があってこそ、初めて叱るという行為が効果をもたらすと言っても良いでしょう。
選手は、監督という響きだけで既に一目おいており、また距離を図ろうとします。できる限り、日頃からコミュニケーションを図ることこそが、この距離を縮めることに繋がるのではと思います。
叱る目的は、上述していますが、叱り方と叱るタイミングについては、指導者の腕の見せどころということになります。
叱る際には、
①プライドを持っているなどのパーソナリティーを見極める
②個別に叱るのか、全員に聞かせるかなどの状況
③今叱るべきか、後で叱るべきかのタイミング
をしっかりと冷静に判断して実行するべきだと考えます。
叱るときは、概ね感情が高ぶっています。したがって、つい余計なことまで話題に持ち出してしまうものです。
その打開策として、叱るときには、選手に先ず言い訳させてみることから始めると少し間が取れて冷静に判断できるのではないかと思います。「言い訳するな」と言いたくなりますが、先ずは冷静に。
そうは言いながら、中々冷静にはなれないものですがね・・・。


2012年4月6日金曜日

指導の留意点~手本

前回、ボールを投げる(ボールを放す)タイミングの重要性につき、記載しましたが、技術の指導を行なう上で、重要なポイントを記載します。
良く指導者が自分で見本となり、投げる動作を行ない、選手に見せる指導ケースがありますが、良く監督のバッティングフォームに選手が似てくることがあるように、選手は映像で指導を捉えることが多いのです。従って、見本を見せる指導者のフォームが間違っていれば、当然ながら誤って映像を捉え、実践しようと選手は努力します。若い内は、見せる動きができていても、年を重ねていく上で次第に指導者のイメージと実際の動きが違うことが多くなります。
実際、私自身も指導で一番気をつけるポイントとしています。
指導者も実際に見せる指導をするのであれば、自分のフォームをチェックし、練習しておく必要があります。
もし、指導者自身が上手く表現できないとなれば、いいフォームの選手の事例(自チームの選手またはプロ野球などの映像)を紹介しながら指導を行うことをお勧めします。
手本が手本になっていないのが一番まずい、私も気をつけて行きます。


2012年4月4日水曜日

H24年度全アマ活動

今年度の全アマの主な活動は、以下のとおり。
 第6回 FISU世界大学選手権
 第15回 Under15世界選手権
 第25回 Under18世界選手権
 第26回 BAFアジア選手権
 世界女子野球

各大会のスタッフ発表は、4月12日一同に介して発表、記者会見という予定のようです。
今までは、各連盟ごとのJAPANユニフォームデザインでありましたが、次年度からはプロからアマまで統一ユニフォームを着ることも決定しているようです。
組織の中味はともかく、今回の発表のセレモニー、ユニフォームの統一については、アマ球界、日本球界の統一化に向けての一歩になるのではと期待をしております。
第26回BAFアジア選手権は、社会人と大学生の混成チームで代表チームを編成することが決定しており、東京地区(8月開催)、関西地区(10月開催)での合宿も検討が進められています。但し、11月後半開催であるため、コンディショニングは、シーズンオフに近く、非常に難しくなるのでは・・・。
また、ドラフト後の大会となるため、大学4年生の選出は、非常に難しく、おそらく大学3年生からの選考となるのではと話し合いが進められています。





2012年4月1日日曜日

ブログ開設にあたり

以前よりアマチュア野球界について、もっと多くの方にPRができたらと思い、ブログの開設を考えていましたが、漸く本気で開設することを決意しました。
野球界は、今後の生き残りをかけて統一組織を目指し、垂直立ち上げをすべく、それを実行して行かねばならないと考えています。
その筆頭にありながら、大きく変えることのできない組織の愚痴を言う前に、応援してくださる方に情報を提供し、広く意見を集約し、組織に還元することが使命であると私自身が考えたからです。
私は、現在、全日本監督として野球界のトップチームを率いて、世界大会に参加しています。
プロ・アマの課題は多数ありますが、プロとかアマとか言っている時代は、終息を迎えており、次なる提案をで速やかに行い、実現まで導くことこそが、この立場に立った人間の宿命であると考えています。
多くのアマチュアの指導者から「野球界を何とかしてください」と言われています。当然ながら、私自身の力では、何ともなるわけもなく、多くの理解者、協力者と一緒に進めるべきものと確信しております。
ベースボールクリニックに連載している「Hint」という私のコラムにも、アマチュア野球への提言めいたことも盛り込んでいます。
ブログをお読み頂く方には、色々なご意見があり、ご賛同を得ないこともあるかと思いますが、一つの意見として捉えて頂き、読み進めていただければと思います。
また、指導者の方には、技術指導のヒントとなるようなことも少しずつですが、ご提供していき、何かのお役に立てればと考えております。
どうぞ、よろしくお願い致します。