2014年2月21日金曜日

ソチオリンピック〜浅田真央にスポーツの真髄を見た

「良いもの見せて貰いました。」というのが国民全員の感想でしょう。

浅田真央の渾身の演技は国民に大きな感動を与えました。

勿論、オリンピックに出場した選手全員が浅田真央と同じように頑張りました。

まだ大会は終わっていませが・・・。

国を背負っての戦いというワードを何度もこのブログでも記載しておりますが、このような場では勝敗が大きなウエイトを占め、メダル獲得と4位では全く価値が違うように扱われます。

しかし、浅田真央の6位を評して「力不足であった」と言い切れるかというとそうではないと思います。

何年も勝ち続けることは極めて難しいことで好不調の波はどの選手にもあります。

オリンピックではたまたま上手く行かなかっただけであって選手を否定するものではありません。

少なくともオリンピックの前にあった国際大会では素晴らしい成績を上げていたわけですから・・・。


今回、日本のメダル数は「冬季オリンピック最多に迫る」と大きく報じられています。

が、当てにしていた種目と予想外のメダルという二つが混在していると思われますし、そもそも予想に反して惨敗した種目もあり、強化と実績の比較分析をしっかりと行うべきでしょう。

日本のマスコミは興味のあることはしっかり報道しますが、大会の総評などという視点ではあまり突っ込んで行きません。

2020年に東京オリンピックが待っているわけであり、冬季と夏季の差はあれども強化のやり方などは共通する事項も多くあると思いますのでしっかりと分析を行い、特にジュニア期の強化に反映する必要があると思います。


また浅田真央に戻りますが、「なぜ国民に大きな感動を与えたのか?」

当然ながらジュニア期から現在までの長きに渡って注目され続けた選手であり、その苦しみや悲しみを乗り越えてきた半生を国民全員が共有していたことが大きな要因でしょう。

浅田真央の苦悩は身近なものになり、ショートプログラムでの失敗を「苦しいだろうな」などと皆さんもその心理状態を自分に置き換えて考えるようになっていったのでは・・。

日本人は国民的に挫折を乗り越えて立ち向かって行く姿に特に感動を覚える文化性があると思います。

どちらかというと天才肌という選手は人気が低い傾向にあるかと。

昔から日本人は努力することに意義があり、結果は二の次という精神で教育を受けていますし、それは素晴らしいことだと自分自身も思います。

実社会はそのようなことは殆どないのでそのギャップに苦しみますが・・・)

しかし、世界には結果を出さないと後の人生が残されていないというような切迫した事情の国が沢山あります。

兵役のある韓国なども一例でしょう。

競技で結果を出せば苦悩の兵役を免除される。

そのような環境下であれば「何が何でも」という気持ちが湧くのは当然であると思います。

逆を言えば、そういった文化の違う国々と戦わなければ行けないのがオリンピックであると言えます。

そういうことも理解して強化を行わなければ本当の意味でのメダルホルダーを多くもつ国にはなれないと思います。

何れにしても浅田真央の演技に心を打たれましたし、心の底から応援しました。

スポーツは人々を一瞬にして引き込むもので、多くの勇気と感動を与えてくれるものだと改めて意義を再確認しました。

そのような機会を与えてくれた浅田真央選手に「ありがとうございました。そしてお疲れ様」と言いたいです。


本当にスポーツは良いですね。

感動しました!

2014年2月17日月曜日

大学生をコーチング〜バッティングのタイミング

技術的内容の記事の掲載が最近少し滞っていますが、以前のバックナンバーにバッティングの解説などを沢山掲載していますので一度そちらの方も除いて頂ければと思います。

残念ながらブログのソフト移設を行った際に過去ブログはテキストだけしか持って来れず、写真が掲載されていないのでインパクトにかけるとは思いますが何かのヒントになると思いますので、ご参考までに・・・。

さて、先週の土曜日に某大学の練習に参加してまいりました。

主にバッティングを見て欲しいとお願いされ、「指導」というのか「アドバイス」というのかを行ってきましたが、久々現場での指導ということもあり、こちらが若いエネルギーを頂きながら楽しい時間を過ごせました。

最近の学生は体の出来が凄いというのが先ずは一番の感想。

兎に角、体の大きさは我々の学生の頃と比にならないぐらいしっかりしています。

一方、その体力を十分に使いこなせていないのもまた事実かとも思いました。

体が強くなった分、技術の研鑽が少し疎かになっているかと思います。腕力が強くなればそれなりにバットも強く振れますので、「それなり」にボールも飛んで行きます。

特に練習時に打たせてくれるような投球に関しては、「それなり」でも何とか打てるのですが、これが打たせまいと投げる試合の投手相手ではそうは行きません。

最終的にバットの芯で捕らえる技術が要求されるため、やはり正しい打ち方、特にタイミングの図り方を掴む必要があります。

「掴む」という表現をしたのは、「覚える」というような軽い感覚ではないと区別したいためです。

「掴む」はコツを掴むということであり、何十万回の反復により、「これだ」という感覚を身につけるようなことであり、それなりの生みの苦しみを経てしか得られないものだと思います。

この何十万回もかからずに簡単に掴んでしまう選手を天才と呼ぶのでしょう。

一般的にコツを掴むというのは容易なものではなく、相当の練習、特に無駄な練習が必要になってきますし、そういうものだと思います。


話が脱線しましたが、バッティングのフォームは人に教えて貰えてもタイミングだけは自分で掴まなければならないものです。

色々なところで指導者の方から「バッティングの際のタイミングの取り方をどのように指導すれば良いですか?」と質問を受けますが、このタイミングは「選手の体の強さやスィングのスピード、または相手投手によっても変わっていきますし、変えて行かねばならないもので簡単明瞭に説明できるものではないですね」と応えています。

とは言え、指導者の方もお困りですからその答えは次のように解説をしています。

バッティングは相手投手の投球に合わせてリズムを作る必要があり且つどのようなボールを投げられたかを見極めなければならない難しさが要求されます。

ボールを見極めるためには自分が動かずボールの来るのを待つだけが一番正しい方法だと誰でも納得されるでしょう。

バントを想像して貰えば分かると思いますが、バントの上手い選手はボールが来るのをじっと我慢していますが、下手な選手はボールを向かえに行ってしまいます。

良くバントの上手い選手はバッティングも上手いということを耳にしますが、このような理屈だと考えています。

しかし、バントのようにただ投球にバットを衝突させるだけでは、ボールは飛んでいかないため、バットを振る動作が必要になってきます。

バットを振るという動作を行う行為自体がそもそもタイミングを狂わす根本的で要因であることを理解しておく必要があります。

では、どのように考えれば良いのか・・。

打つ体勢で長くボールを見れる形を作ること。

「突っ込むな」、「間を取れ」と良く言われていることがそれに当たります。

具体的には、トップと呼ばれる「正に今から振りが出します」というポイントに留まる時間を長くすることです。

最近は高校生までは金属バット使用ということもあり、多少タイミングがずれても反発係数の高い特性を利用して打球は速く、遠くに飛んで行きます。

この弊害か、トップをつくるという行動が希薄となっているかと。

今回見た選手の中にもトップ欠如という選手が多くいました。

大学野球は木製バットであり、木製バットの特性として芯は一箇所、且つ反発係数が低いことから残念ながらしっかりと打たないと打球は飛ばない。

タイミングがずれてしまうと強い打球が生まれてこない。

昔のプロの指導者の方が「構えなんてどうでもいいんや。大事なのは投手が投げる時にトップにバットが納まっているかなんや!」と良く言っておられました。

関西弁かどうかさておき、これはこれで正しい表現だと思います。

アマの場合は構えもちゃんと出来ないと正しい位置にトップを作れない選手も多いので、構えも重要だと思っていますが・・・。

今回の指導では、如何にトップを作るかをアドバイスしてきました。

理解できたかなは心配ですが。


早稲田大学時代に落合監督の同級生の秋田工業元監督の加藤監督に呼ばれ、学生コーチとして練習に参加したときに加藤監督から「落合は高校時代、週間ベースボールに掲載されている分割写真でバッティング解説しているページを兎に角一生懸命見てバッティングを研究していたんだ」と独特の秋田弁でエピソードを聞かされました。

一流の打者は、そのような人一倍の探究心があるのですよね。

かく言う私も、現役時代の落合選手のバッティングをビデオで何回も見ながら自分のバッティングを作り上げてきました。

先日、沖縄で開催された侍サミットの翌日に中日のキャンプ視察した際に落合現GMと名刺交換をさせていただきましたが、この辺りの話はできずしまいでした。

が、憧れの方にお会いできて久々童心に返ったような気になりました。

野球は楽しいものです!

2014年2月14日金曜日

オリンピックにおけるメンタル

前号の体力テストの結果が低下しているという内容説明が文部科学省の「平成24年度体力・運動能力調査結果の概要及び報告書について」に記載をされていました。
昭和61年の成績を絶頂期としてという比較がありましたのでご紹介をしておきます。
(以下URLをご参照)
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa04/tairyoku/kekka/k_detail/1340101.htm

さてさて、ソチは盛り上がってきました。
羽生選手がショートの歴代1位の高得点で暫定1位に。
本人コメントは、「足が震えて、これがオリンピックなのだと思いまた。」と極めて素直な感想。

このコメントを聞いて私が出場したバルセロナオリンピック当時のことを思い出しました。

当時のオリンピックは登録選手が20名であったため、スタメンでない私はブルペンで控え投手の投球練習の球を受けていました。

相手はスペインでしたが、ベンチから「代打だぞ」と急遽呼ばれ、慌てて捕手の防具を外し、ネクストバッターズサークルへと。

慌しい中でしたので、初打席に向かう心の準備は全くできない状態でしたが、いざ打席へ歩いていく数秒間でいきなり足が震えてきました。

今でも覚えていますが、ゾクゾクとする感覚です。

当時27歳の私は野球界ではベテランの部類で緊張という世界から少しかけ離れていましたが、久々の心理状態となり自分自身驚きを感じました。

打席ではというと、心の整理がつかないままに初球を思い切りバットを振ったらたまたまレフト前安打という結果となりました。

試合後、なぜあのように足が震えたのかと改めて考えましたが、やはり国を背負っての戦いという意識が強く、日の丸の重圧を自らがかけていたと考えていました。

ベテランになると大方、「今やれることに全力を尽くす」ということに執着するような心理状況を保てるようになります。

これは、過去の失敗の経験から「今やれることに全力を尽くす」ことを考える方が良い結果が出やすいということを理解してくるからです。

外部の期待と自分への期待をエネルギーに変えることが出来る選手は、そんなに多くはなく、殆どがその重圧に耐えられなくなり、「失敗したらどうしよう」とか「失敗したときに外部はどういう反応をするのか」などを考えてしまったりします。

この心理状態に陥ると「あがり」の境地に入っていると思った方が良いですね。

これらの心理は大舞台で戦う人にしか分からない特別な境地です。

それ程、オリンピックというのは大変な場所です。

愛国心が強ければ強い選手ほど、また責任感が強ければ強い選手ほど、かかるプレッシャーも大きくなり結果を大きく左右してしまいます

簡単にメンタルという言葉では片付けられないものですね。

優秀なメンタルトレーニングの先生が沢山おられますが、殆どが選手として同じような場に立つ経験を持った方はいないわけで選手が今どのような心理状況に陥っているのかを的確に理解することは難しいと思いますよ。

元複合代表の荻原さんが渡部選手を育てる際にオリンピック選手としての振る舞いを指導されている様子がテレビ放映ではありますが伺えました。

「トイレに入る際は真ん中に入れ」「常に真ん中にいるイメージを作るのだ。」の教えは何かわかるような気がします。

改めて、経験をちゃんと伝えることが素晴らしいコーチグであるとも思いましたね。

さて、試合は本当に難しいものです。

技術、体力がいくら勝っても最終的に力発揮できず負けてしまうということは沢山あります。

逆に弱者にとっても接戦に持ち込み、心理戦に持ち込めば勝機があるという一例もあり得るということです。

兎に角、「目の前のプレーにベストを尽くすことが勝利への一歩」とどの競技にも共通であると思いますので、これから残された競技選手も頑張って欲しいものです。


頑張れ、日本!

2014年2月13日木曜日

野球のオリンピック復活に向けて

ソチ・オリンピック、熱い戦いが行われていますがチームJAPANも待望のメダルを獲得し、勢いづいて来ました。

選手の直向な姿は応援を送る我々にも大きな勇気と感動を与え、改めてスポーツの力の偉大さ、特にオリンピックイベントの凄さを感じます。
東京オリンピックを景気に高度成長を遂げた日本にとっては、2020年の東京での2回目のオリンピックはこれからの日本の進むべき方向性を決める重要なイベントになるのかなと考えたりもしています。
日の丸を1人1人が胸に掲げ、日本国民が一つになる瞬間はオリンピックのようなイベントしかないと言っても過言ではないでしょう。
昨今の若者(このような言い方がおじさん思考なのか)は、感動を共有する場が少なくなってきていると思います。

人と交わるということが不得意なんてテレビのコメンテーターが勝手な発言をしていますが、そういう環境、社会を作り上げたのは、私を含めた世代の責任とも言えると思います。

集団行動、道徳含めた教育を行う場が学校、躾は家庭と役割は明確化されているのにその構図そのものが崩れ始めていることこそが大変なこと。
故早稲田大学のラグビー部元監督の大西先生がご自身の本の中で「今からの世の中をよくしていくにはスポーツしかない。」と仰っていました。
文科省も学校教育で全員クラブ活動(体育会系)に参加するような制度を作ればいいのにと思います。
健全な精神は健全な肉体にやどると昔から言われているのに体を鍛えるということが疎かになってきている。

体の発達は統計などみても明らかに早く、大きくなってきているのにスポーツテストの成績は下降気味も一例でしょう。
東京オリンピックに向けた強化は、既に始まっています。今、小学生、中学生、高校生が2020年の主役であることは間違いありません。
基礎体力の発達なくして専門体力、技術の進捗なしです。
競技人口を増加させることで競技のレベルアップも起こります。

大人の世界においても3Kと呼ばれる職業を希望する人が少なくなり、パソコンの前での仕事が大人気な今の時代。体を動かす時間が殆どない。
かく言う私もその1人か・・・。
汗水流して働くという時代では無くなってきています。

汗を流すということは、新陳代謝が良くなり、健康にも良いと医学的に実証されているのに「楽に生活する」という習慣を身に着けさせているこの世の中、そりゃおかしくなるなと記事書きながら改めて思います。
話が脱線しましたが、野球人口の増減はあまり感じないぐらいの野球人気は継続していますが、少子化の流れで確実に競技人口が減少することは明白。

且つ、ジュニア時代に基礎体力がしっかり身についていない子供ばかり。

専門的な技術レベルの下降は予想できない事項ではありません。

昔は、甲子園に出場した選手で学校まで片道10kmをランニングで通っていたなんて子は珍しくなかったですよね。

我が野球界、2020年東京オリンピックでの競技復活の目が残されています。

単に競技を復活させ、侍JAPANが出場し、面白いゲームを見せ、人気の持続だけを復活の目的としてはいけないと思います。

野球は少なくとも国技に位置づけてもおかしくない、重要な役割があります。
この国レベルで大きく変貌できるオリンピックという機会を日本の国をリードする野球界というぐらいの意気込みで捉え、将来展望を検討していくことが重要でしょう。

そういった意味では、侍プロジェクトは大きな意味があり、健全な姿で発展することを切に期待します。

幸いにもシンボリックとなっている小久保監督は、健全な人間で素晴らしいバランス感覚の持ち主です。

後輩ながら尊敬しています。

現場にいながらですが、大いに侍プロジェクトに期待をしています。

何か社説みたいな記事になってしまいました。

私のこのブログ、報道関係者の方がネタ集めか多く読んで頂いているようです。
私見ではありますが、あながち間違った意見ではないかと思いますので、私よりも何百倍も世論に訴えかける機会が多い報道関係者の方々にご賛同頂ければと思います。

頑張れ、日本!

2014年2月11日火曜日

侍サミット

2月10日、那覇空港に降り立った瞬間に雨が降り出し、一部の関係者では神話となる雨男ぶりを発揮しがら侍サミット会議の開催される那覇市内のホテルへ。

相変わらずの小久保JAPANの関心振りで多くの報道関係者が詰めかけ、その輪の中をアマ上層部と会議会場の自席へ...

今回の私の立ち位置はアマ代表監督という立場で、アマ側。

小久保JAPANの打撃コーチではありません。

今回の会議は、革新的な侍JAPANの体制の変更と今後の方向性の話題でした。

革新的というのは、ジュニアからトップまでの代表チームを技術的に見ていく部門が新設されるということ。

プロ側とアマ側が協力しながら各カテゴリー毎の選手強化や代表チーム編成を今後行うというものです。

この新設された組織、アマ側の代表は強化委員会の大田垣委員長。

プロ側は元読売ジャイアンツ、現在15アンダー代表監督の鹿取さんが就任することになりました。

詳細な動きはこれからですが、今後は侍ジャパン野球教室や指導者講習会などの企画がプロ、アマ一体となり展開されることも予想されます。

当然、将来的には指導者ライセンス制度のようなものも議論されていくことになるでしょう。

これには大いに期待をしています。

また、東京オリンピックでの野球の復活も2017年WBCと並行して進めて行かねばならず、そういう意味でもこの侍サミットが大きな責務を負っていると感じました。

その席に現在身を置いているわけで何かの役に立てるように努力しないといけないと強く思いました。

とは言え、当面の責務はアジア競技大会で勝つことですのでシーズン入ったらそちらに傾注して行こうと思います。

どうも韓国は自国開催でもあり、またアジア大会を兵役免除の対象大会と設定していることからプロシーズンを一時中断して最強チームを送り込んでくる可能性があるとの情報提供がありました。

そうなればかなりタフな戦いになること必至で今まで以上の準備が必要になります。

アマ代表でも相手から見ると日本代表であり、そういった意味では絶対に勝たねばなりません。

侍JAPANの一員としてアマ代表も頑張りますのでご声援よろしくお願い致ます。






2014年2月7日金曜日

冬季オリンピック開幕〜トレーニングの進化

冬季オリンピックが開幕しました。

正式には今日の開会式からということになりますが・・・。

九州なんぞに住んでいると「雪」とか「氷」の世界というのはほぼ無縁であり、冬季の競技の親近感は薄いのですが、やはりオリンピックともなれば何か違う感覚を覚えますね。

国を背負って戦うという選手の表情を見るとどんな競技種目であれ、応援したくなる。

やはり国際マッチというのはいいものですね。

さて、今回の冬季オリンピックの私の最大の関心事は、ジャンプの葛西紀明選手。

41歳と肉体的には峠を越えている選手が国際大会でどのような活躍を見せるのかというところですかね。

競技パフォーマンスは、経験、技術、体力、精神力、そして運に分けられると考えますが、絶対的な勝利を左右する要素が何なのか。

最近のスポーツ界は、競技寿命が延びていることは明白であると思います。

野球界でも中日の山本昌投手のように昔の人からは信じられないような年齢でプレーを続けて、且つ実績も伴っている選手が多くなってきています。

肉体の衰えは、競技パフォーマンスに直接的に影響を及ぼすことは間違いないことですが、その衰えを最近の科学的なトレーニングによって確実に鈍化させることが出来ていると考えています。

逆に、冬季オリンピックのスノーボード競技に参加している選手に代表されるように10代の選手の活躍が目覚しく、肉体的なピーク期と言われる20歳~25歳の層が少ないというような競技ケースもあります。

プロ野球界でも高卒ルーキー投手がいきなり二桁勝利を上げるなどのようなことも類似した例でしょうか。

というようにトレーニングの進化により、若年層の早熟化と競技寿命の延命化が進み、トップレベルの大会でも幅広い年齢層による戦いとなってきているような気がします。

いずれ40代の100m記録ホルダー、50代のテニスチャンピョンが誕生するかもしれません。

体力差が接近すれば、最後に勝負の明暗をわけるのは戦略(経験、技術)と精神力の勝負になるのでしょうか。

高齢選手が若手選手に勝利するためには、

高齢者選手の勝利 = 若手選手との体力差 < 戦略(経験、技術) + 精神力 の差

という構図になるのでしょう。

体力差を長年のキャリアで上回れれば高齢選手でも勝てるということになると思います。

もし、仮にこの差が殆どないということになれば、最後は運次第ということになるのでしょう。

若手選手が勝つためには、圧倒的な肉体をつくり、尚且つ多くの経験を多く積むということになるのでしょうね。

したがって、小さい頃から海外経験をさせるというようなことは積極的に行うべきでしょう。

残念ながら野球界はこの分野が遅れています。

野球はチームスポーツですから単独留学などのようなものを嫌う傾向にあるようですね。

この辺りも課題の一つとして今後検討する必要があると思っています。


葛西選手は中年の期待などと一部報道もありますが、41歳が中年というのも葛西選手に失礼かと。

頑張れ、葛西!