2014年7月16日水曜日

高校野球へのタイブレークシステム1

高校野球のタイブレーク導入について物議が起こっていますね。

高校野球へのタイブレークシステムの導入についての個人的な意見は次号に記載することとして、今回はタイブレークシステムについての説明を行いたいと思います

社会人野球においてのタイブレークの導入については、サッカー、ラグビーなどのスポーツと違い、試合時間が長過ぎるため観客に配慮されていないということがそもそものルールが導入された発端です。

一日に3試合を行うケースが殆どの社会人野球では、東京ドームの外に次の試合の観客を長時間待たせるということはファンを失うということに繋がり兼ねません。
当初は、賛否両論ありましたが今では定着してきて、それなりに面白みもあります。

一方、国内で一番早く同システムが導入された少年野球では当然ながら選手への負担の軽減ということが第一優先され、導入されていると思います。
では、世界大会では?

オリンピック復活には競技時間の短縮が命題であったということもあり、当時のIBAFで同問題を検討されていた時に日本から提言を行い、採用されたという経緯があります。

したがって、現在のWBCを含む、各世代における世界大会は、タイブレークシステムが導入されています。

日本で行われているタイブレークシステムは、お互いに1死満塁という状況で得点を争うのに対して、世界大会では無死1,2塁から始まります。

また、日本では、以前は、タイブレークに入る前のイニングの終了打者の次打者から打つということが主流でしたが、最近ではゲームを一旦振り出しに戻してフェアな状態で勝敗を決するべきとする世界大会の方式に則り、双方が好きな打順で攻撃できるように変更しました。

タイブレークになった瞬間から今までの試合の流れは関係なくなり、同じ状況で試合をすることになりますのでフェアと言えるでしょう

日本の1死満塁と世界大会の無死1,2塁となぜ違うのか?

定かでない記憶ですが、日本も当初無死1,2塁から始める検討をしたらしいですが、結局、犠打で送って1死満塁というケースになるのであれば時間短縮で1死満塁にしようと結論付けたと聞いています。

世界大会へも日本が1死満塁の採用を提案をしたと思いますが、野球は1イニングを3アウトとルール化されており、攻撃もしないで、1死の権利を奪うというのはルール上おかしい。この1死の記録をどのように扱うかが難しいというのが世界大会では無死1,2塁から始まるとなったと理解しています。

日本側の言い分は確かに分かるのですが、1死満塁では作戦的には打つという選択しかなく攻防という点では面白みに欠けます。

無死1,2塁からでは点差または表、裏によっては、バント更にはエンドラン、盗塁という作戦も加わり、更に守備隊形も変わってきますので、ベンチワークの難しさが加わります。

実際、広州のアジア大会で台湾とのタイブレークを経験しましたが、1球1球で局面が変わるといっても過言でないぐらいベンチワークは大変でした。
今どっと疲れた記憶が蘇ってきました。

アマチュア野球のように一つの球場で一日に3試合、4試合をこなすと試合時間が長く感じるのは当たり前であり、タイブレークシステムを導入することは合理的であると思います。

逆にプロ野球やメジャーのように1日に1試合しかやらないのであれば勝敗を決するまでやるほうが野球本来の試合の流れを楽しめるということになるのでしょう。

このような背景を知って、タイブレークシステムを議論しなければならないでしょう。

今日はご参考までに情報でした。

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