テレビでの観戦でしたが、U18の試合を観ながら感じた雑感を番外編として取り上げてみたいと思います。
ゲームコントロールは上手いが、ジャッジは今一の海外審判
まず、イニング間に次打者がスタンバイできているのに審判が後ろを見て合図を待っている姿が映っていましたが、あれは地元テレビの放映に合わせてプレーボールのコールをかけているからです。
世界大会では、ほぼ地元テレビ局が放映をしますが、テレビ側の都合で試合が進行していくと言っていいぐらいです。
ゲームのスタート時間がテレビ側の都合で急遽変わるなどということがあります。
特にゲームに支障がでるわけではないので、大した問題ではないのですが、日ごろからテレビ放送を意識してゲームをやったことがないアマチュア選手は、何とも言えない「あの間」に戸惑ってしまうものです。
このようにゲームをコントロールするのが審判の仕事でありますが、これについては海外の審判は上手いです。
というかプライドが高く、審判としての威厳に満ち溢れています。従って、上から目線で、選手を動かすのが上手いです。
ではジャッジはというとテレビでもご覧のとおり、ストライクゾーンが安定していない審判が多いです。決勝の審判は、正直上手くなかったですね!
特に審判の出身国によってストライクゾーンが変わりますから投手は大変です。
日本でも審判の癖をつかめと指導されますが、世界大会では如何に審判を見方につけるかが、試合を制する大事なポイントとなります。
今日本の捕手は、海外の審判から目をつけられています。
というのは、ミットを動かして審判のジャッジを困らせるしぐさをするという理由です。
確かに日本ではこれこそキャッチング技術の一つとして賞賛され、指導する側も必死で教え込むのですが、世界大会においてはある意味、それは悪とされていますので、十分理解しておく必要があります。
我々が世界大会に赴く場合は、捕手に対して不用意にミットを動かすなと指示をしています。
日本の審判はストライクゾーンも比較的安定しているので、日本の審判のジャッジを後ろから見ると非常に上手いなと思います。
世界大会は当然ながら当該国の審判が審判につくケースはないので、我々は不安定なジャッジの中で試合をすることになり、投打ともかなり戸惑うことが多いです。
というようなことを知っておかないとすぐに世界大会には順応できません。
「ボールだよ」と精神的に引きずっていたら、安定した打撃はできませんし、投手においても「今のがボール?」なんていちいちカッカしていたら、冷静さを失います。
対策としては、そういうものだなと割り切るしかないでしょう。
それぐらい曖昧なジャッジが多く、日本の審判が上手いということです。
プレーヤー以外はグランドへ出ては行けないというルール
世界大会やMLBの試合をご覧頂ければお分かりのとおり、ゲーム中にプレーヤー以外がグランドに出て、キャッチボールなどを行っている光景は見かけないと思います。
勿論、投手においても同様。
日本では、次のイニングに備えて2アウトになった時点でベンチ横にてキャッチボールを始める投手が殆どです。それが当たり前と教えられてきました。
おそらく肩を冷やさないということと次のイニングに備えるという意識の現われからその行動が始まったのだと思います。
日本以外の国でそのようなことを行う国はないと理解しています。
海外チームに聞いてみると、その理由は、イニング間の投球練習で十分であり、且つ無駄なボールは投げないということらしいです。
よって、日本の投手は、スリーアウト目を奪って、ベンチに戻ってきたら汗を拭いて、水を飲んで、ブルペンに走り、2アウトになったらブルペンで次の回に備えてキャッチボールを開始し、チェンジになった瞬間にブルペンからマウンドに走るという如何にも滑稽な行動をとります。
グランド内でのキャッチボールが禁止されてはいますが、ブルペンはOKとされていますので。
ブルペンから投手が走るという行為は、新しい投手がマウンドに上がることというのが海外での常ですので、日本の投手がとる行動は面白く海外選手には映っていると思います。
松井君がブルペンから走ってくる姿を見て、やっぱり異様だなと改めて思った次第です。
たぶんプロは、来年から試合中のキャッチボールの禁止、社会人でも、テスト的に世界大会と同様のルールに変えてしまおうという動きになっています。
このように何気なく、テレビを見てても日本の野球と違うことがお分かり頂けるはずです。
北京で星野監督が負けた後に「あんなの野球じゃない」と吐き捨てたらしいですが、これが世界の野球、大会であるということをもっと広く野球界が知る必要があります。
オリンピックへの野球復活は、残念ながら今のところ道を閉ざされました。
野球大国である日本が、発展途上国などへの野球普及を行う使命を持っていると考えます。
野球界がもっともっと世界を意識する取り組みを行う必要があります。
携わっている者の一人として、更に強い想いを持ち、これから頑張って行きたいと思います。
雑感書くつもりでしたが、決意表明となってしまいました。
U18の次は、我々東アジア競技大会に出場するOverAge代表の出番です。
ご声援よろしくお願いします。
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