球児、家族、関係者の色々な想いが凝縮されているんだなと改めて感銘しています。
さて、今日の鳴門と修徳の試合、延長戦にもつれ込む非常に好ゲームでした。
同点で迎えた最終回、先行の修徳が9回に無死1塁から鳴門の厳しいバントシフトの裏をつき、バスターヒッティングの強行作戦を見事に成功させ、決定的な場面を作りました。
セオリーであれば厳しいシフトを取られても絶対にバントの場面でしたが、采配が的中しました。
監督としては、非常に勇気いる決断だったと思います。
「鳴門が上位打線を迎える裏の守りを考えると1点では危ない」と2,3点を取りにいくつもりの強行のサインかと私は思ったのですが、無死1,2塁となったところで、1点を取りに行く犠牲バントを選択されました。
このケースとしては、これが定石であり、監督の采配に問題があったわけではないと思います。
が、えてして定石に逆らって勇気ある決断や作戦が成功した後に、大事に行く作戦を行うと意外と失敗することって多いんですよね。
選手は、いけいけの状態から一転、失敗が許されないプレッシャーのかかる場面に追い込まれるわけですから・・・。
現にこのケースでバントをした修徳の打者も本来の姿ではなかったですね。
ファーストストライクをバント空振りしましたから・・・。
これに反応した2塁ランナーは、その場はなんとか戻りましたが、結局、絶妙のバントであったにも関わらず、スタートがやや遅れ3塁で封殺されました。
送っても打順が下位に回ることを想定、且つ左打者であったことを考えると思い切り引っ張らせた方が面白かったかもしれません。
鳴門は、逆に延長に入った10回に2塁打を放った4番打者を2塁に置き、5番打者にバントをきっちり決めさせ、更にバントヒットとなりチャンスが拡大しました。
このケースも2塁ランナーがあまり足が速くない選手であったことを考えると5番打者を歩かせてフォースプレーの場面を修徳はわざとつくり、次の打者に更に「良いところに転がさなければ」とバントにプレッシャーを与える場面もつくっても面白かったのかなと思います。
また、サヨナラの場面で満塁策をとるケースがあるのですが、満塁策をとることによって、四球という見えないプレッシャーを投手にかけるものです。
未完成の投手レベルであればあるほど、第1球目をストライク取りたいという心理にかられ、得てして甘いボールを投げがちです。
結局、この試合も初球の肩口から入ってきたスライダーを打たれてしまいました。
あくまで結果論で話をしていますので、私が言ったとおりに行ったとしても勝てたかはわかりません。
読売新聞社 |
高校野球の指導者は、大変です。
あの緊迫した場面をコーチの助言も受けられず、一人で決断しなければならないからです。
どんな優秀な人でも、絶対に全体には目は行き届きません。
高校野球もコーチを二人までベンチに入れることを許可してもいいのではないでしょうか?
ルールブックでは認められているのですから。
しかし、実にいい試合でした。
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