昨日、からだの回転における足の使い方についての話を記載しましたが、今日は更にバッティングについて興味深い話をお聞きしているので記載します。
バッティングにおいて「打球の飛距離をあげるためには」と問われると、ほぼスゥイングスピードを上げることが重要と殆どの指導者は言われると思います。
そこで、今回は、打球飛距離に影響する要素についてお聞きした話をしたいと思います。
打球飛距離に影響する要素は、以下3つが考えられるそうです。
1.スゥイングスピード(バット速度)
2.ボールとバットの衝突角度(スィング角度)
3.インパクトの正確性
1項のスゥィングスピードは、言うまでもなく、速ければ速いほうがいい。
2項について。
直衝撃、つまり投球に対して直角にバットがコンタクトすることが一番打球速度は上がることは理解できるはずです。これがライナーということになるのかと思います。
直衝撃から少しずれた角度がフライとなり、遠くに飛ぶという打球になります。
15度~35度ぐらいが最適角度とお聞きしました。
良くバックスピンを与えた方がボールは飛ぶなど言われていますが、実際、バックスピンは、距離、打球速度に与える影響は、マイナスの要素となるらしいです。
3項は、文字通り芯でボールを正確に捕らえることとなります。
これは、金属バットと木製バットでは、その特性から大きく変わりますが、木製バットでは、バットの芯の位置からグリップ方向に10cm程度の誤差であれば打球の飛距離は期待できるそうです。
ということを念頭におき、この3項のうち、どの事項が打球を遠くに飛ばすことに影響を及ぼしているかというと
・バットの速度 41.7%
・スゥイング角度 10.3%
・その他 48.0%
という結果が得られたらしいです。
このその他という事項は、ほぼバットの芯で捕らえる正確性と置き換えても過言ではありません。
このデータからは、スィングスピードを高めることも大事ですが、それ以上にバットの芯で捕らえることを練習しなさいということでしょう。
良くバントが上手い人はバッティングも良いなどといわれますが、おそらくバット操作が上手く、正確に芯で当てるコツをつかめているからだと考えます。
タイミングを狂わそうと投球する投手に対して、バットの芯で正確に捕らえるバットコントロールを持ち合わせることが好打者の条件となるのでしょう。
当たり前のことを言っているではないかと思われでしょうが、意外とバットの芯で打つということの大事さを忘れている選手は多いものです。
昨日の甲子園の試合でも、解説の方がある打者の安打に対して「何かトスバッティングをしているような安打でした」といわれました。
本当に良い打者とは、そのような打者なのでしょう。
速い、強いスゥイングを求めるあまりに正確性を欠くことは論外であり、逆に正確性を求めてスィングが弱くなる、いわゆる当てに行っても駄目。
バッティングとはそういう難しいものなのでしょう。
しかし、イチローが「本塁打を狙えば、それなりに打てる自信はある。」と言っていますが、野球における好打者というのは、ボールを遠くに飛ばすだけではないということを彼は一番わかっているからだと思います。
勉強すれば、勉強するほど、奥が深い。
まだまだ野球は解析する余地が沢山残っています。
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