2012年8月6日月曜日
野球のルールとフェアプレー
��写真は、広州アジア競技大会 モンゴルチームと対戦後、記念撮影)
2月2日、3日にて開催される南部・北部九州地区中学校野球指導者講習会の講師として参加致します。中学生硬式チームの指導者が対象で、初めてリトルシニア連盟、ボーイズ連盟、フレッシュ、ヤングなど様々な中学硬式野球の連盟が一同に介する、日本野球連盟が主催する画期的な取り組みです。今回この元締めは、日本野球連盟の後専務理事ですが、鶴の一声で何か話せということになり、講演という形で話をすることになりました。
演題は「フェアプレーを考える」と既にお題を割り当てられ、その内容でパワーポイント資料を現在作成中です。
中味については、日米の野球の比較を行いながら、少しずつ「フェアプレー」とは何ぞや?と指導者の皆様に考えて貰う時間を提供する内容にするつもりです。
その資料の1項目に野球ルールの第1条を記載し、解説をするつもりです。
めったに原文を見る機会がないと思いますので、和訳と一緒に以下に記載をします。
1.00 Objectives of the Game、the Playing Field,Equipment
1.01 Baseball is a game between two teams of nine players each, under direction of a
manager, Played on an enclosed field in accordance with these rules, under jurisdiction ofone or more umpires.
1.02 The objective of each team is to win by scoring more runs than the opponent.
1.03 The winner of the game shall be that team which shall have scored, in accordance with these rules, the greater number of runs at the conclusion of a regulation game.
1.00 試合の目的、競技場、用具
1.01 野球は、囲いのある競技場で、監督が指揮する九人のプレーヤーから成る二つのチームの間で、一人ないし数人の審判員の権限のもとに、本規則に従って行なわれる競技である。
1.02 各チームは、相手チームより多くの得点を記録して、勝つことを目的とする。
1.03 正式試合が終わったとき、本規則によって記録した得点の多い方が、その試合の勝者となる。
以上のような内容が書かれているのですが、ここで注目なのは、1.01条にあるように「囲いのある競技場」と記載されていること。野球が発祥した際は、囲いのない広場で行なわれ、永遠と得点を争うゲームであったことから、時間が長くかかった。その後、時間を短縮するために3アウトが導入され、且つ囲いを作ったという経緯が読み取れる。逆に、囲いがないグランドで行なうものは、野球ではないということになる。
次に、1.02の「相手よりも多くの得点を記録して、勝つことを目的とする」という条文は、先日のオリンピックで行なわれた中国と韓国のバトミントンの無気力試合にも見られるように如何に負けようとすることが起きていたかが読み取れる。もっと平板に言えば、八百長が横行し、負けて金を貰うことがあったかが伺える。野球は、どのような状況でも八百長をやってはいけないということになる。
このようにルールブックは野球の歴史の変遷であり、指導者はルールをよく勉強し、できれば歴史まで勉強するとより競技力を高めることに繋がるといつも話をしています。また基本技術と一言で片付けますが、なぜこの基本が確立されたかを勉強することこそが指導者の理論となるし、技術や知識を他人からの請負ではなく、自分なりに考え、自分なりの解釈を作り上げることこそが指導者の醍醐味となります。
「フェアプレー=ちゃんとルールどおりに正々堂々と戦え」ということでしょう。
ルールのグレー部分を探して、ルールに記載していないからと姑息な手段をとるのではなく、力対力の勝負で試合を戦って欲しいものです。それがスポーツと思います。
少なくとも指導者にはルールブックを手放さず指導に当ってもらいたいものです。
この講習会は、宮崎と福岡で開催されます。両方で話をするため南北縦断となりますが、頑張って想いを伝えてきます。
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